( 272401 )  2025/03/06 05:24:25  
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FNNプライムオンライン 

 

長野県の野沢温泉スキー場で、地上数メートルの高さにあるはずの道路標識の前で記念写真を撮っている光景が繰り広げられていた。 

大雪の影響で生まれた“撮影スポット”で迷惑行為が相次いでいた。 

 

普段は手が届かないはずの道路標識だが、 

 

積もりに積もった大雪で、手を伸ばして標識にタッチする姿や、ぶら下がるなどが見受けられた。 

 

冬季限定の人気撮影スポットとなった“標識”に今、大量のステッカーが貼られる“迷惑行為”が相次いでいるという。 

 

イット!取材班が向かったのは、長野県にある野沢温泉スキー場。外国人観光客でにぎわうゲレンデでは、人だかりになっている場所があった。 

 

集まっていた人々のお目当ては、雪に埋もれた道路標識。大雪の今ならではの光景を思い出に残そうと、多くのスキーヤーらが記念撮影していた。 

 

元々この場所は“県道”で、2月からの寒波の影響で雪が5メートルほど積もり、道路のはるか上にあるはずの標識に手が届くまでになったのだ。 

 

台湾から来た観光客は「かっこよくて!おもしろい!こんなにも雪が積もっているんだから」「ここはネットで見ました。すごく有名です」と話す。 

 

ゲレンデ横に現れた“手が届く道路標識”の写真は外国人観光客らによってSNSで拡散され、一躍、話題の撮影スポットとなった。 

 

ところが中国のSNSには「ロッククライミングをするぞ!!ハハハハハ…」と言って男性が標識にぶら下がり懸垂をしはじめ、 

 

撮影者の女性が「ナイス」と笑っている映像があげられるなど、手が届くことをいいことに標識にぶら下がるなどの迷惑行為が続出していた。 

 

そればかりか、道路標識に色々なステッカーが大量に貼られ、かなり上部にまで貼られていた。 

 

よく見ると柱にまでベッタリだ。一部の観光客がここを訪れた記念に貼って行くのだという。 

 

さらに標識の至るところには傷もあり、スキーのストックで突いたり、叩いたりした痕のようだ。 

 

オーストラリアから来た観光客: 

こんなに貼ると道路標識と分からない。ステッカーを貼る場所みたいになっているからよくない。 

 

 

あとを絶たない迷惑行為を受け、長野県は4日、注意喚起の看板と標識に触らないようにするための柵(ロープ)の設置に踏み切った。 

 

そして5日午後には、道路を管理する県の担当者がステッカーをはがす作業をしていた。 

 

へらを使いステッカーを一枚一枚すべて剥がしたところ、標識の表面まで剥がれ、虫食い状態になってしまった。 

標識の表面を張り替えるには約40万円の費用がかかるという。 

 

標識にステッカーを貼る行為に法律的にどのような問題があるのか? 

 

弁護士によると道路標識を損壊して交通の危険を生じさせた場合、5年以下の懲役または20万円以下の罰金を科される可能性があるという。 

 

橋下綜合法律事務所 去来川 祥 弁護士は「道路標識などにシールやステッカーを貼る行為は(標識を)物理的に変形させたり、破壊する行為ではないが、運転者の目線から見て、すべき注意ができなかったり、そういった危険を生じさせた場合は器物損壊罪にあたったり、道路交通法に違反する可能性があります」という。 

(「イット!」 3月5日放送より) 

 

イット! 

 

 

 
 

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