( 272941 )  2025/03/08 04:49:27  
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杉尾議員 

 

 7日、参議院予算委員会にて、立憲民主党の杉尾秀哉議員が「日本の人口減少」を巡って追及した。 

 

 杉尾議員に「このままの出生ペースでいくと、今世紀末、2100年頃の日本の人口はどうなるのか?」と聞かれたこども家庭庁 中村英正官房長官は「このまま進んでいくと6000万人程度で考えている」と回答。 

 

 これに対し杉尾議員は「そんなことはないと思う。6000万人は“中位推計”、出生率1.44でいって5700万人、5900万人。今、出生率は1.20。出生率1.25だったら4900万人だ」と指摘。 

 

 2014年に地方創生大臣を務めた石破総理は「それはどの推計を用いるかによる。10年前の話だが、西暦2100年には5300万人になると当時は推計されていたが、人口減少のスピードは現在それよりもはるかに早まっているという認識をもっている」と述べた。 

 

 杉尾議員は「安倍政権の地方創生は『人口減少社会の克服』がテーマだったが、逆に少子化が加速している。最初に地方創生担当大臣をされている、当時の担当大臣として(石破総理は)『責任を感じている』と言われたが、どう責任を感じて、何が間違っていたのか?」と追求。 

 

 石破総理は人口減少の要因として、婚姻数の減少、初婚年齢の上昇、出生率が最も低い東京への集中、コロナウイルスなどを挙げた上で「私は、事の本質は『少母化』が本質ではないかと思っている。どうして女性の方々がどんどん東京に集まっていくか。逆を申し上げれば、若い女性の方あるいは若い方々に選んでいただける地方を実現していかねばならないと思っている」と回答。 

 

 だが杉尾議員は「いや、『地方創生1.0』は少子化対策という意味では失敗した。『地方創生2.0』を掲げているが、施政方針演説を見ても『地方創生1.0』と何も変わりがない。目新しいものがどこにあるのか。しかも、この施政方針演説の中に『少子化対策』という言葉はたった1行しか出てきていない。そんな程度の認識なのか?」とさらに追求。 

 

 石破総理は「(杉尾)委員の評価はそういうことだと承った。私はこの10年間、人口減少は日本の最大の問題だとどこの場所でも申し上げてきた。これは日本の最大の課題であるということは常に申し上げてきたし、講演でも著作でもそうだった。そういう強い問題意識を持っていることには何ら変わらない」と述べた。 

 

 杉尾議員は「そういう問題意識を持っているのであれば、施政方針演説にもっとちゃんと書かなきゃダメだ。そもそも、岸田政権の『異次元の少子化対策』、あれ、どうなったんですか? もうお金だけつけたら終わりですか? 何にもそのことについてもどこにも触れてないじゃないか? どういうことなんですか」と声を荒らげた。 

 

 石破総理は「岸田政権で随分と実行した。にもかかわらず少子化が止まらないということだが、地域地域において出生率が上がっている、人口減少に歯止めがかかっているところがある。それぞれの地域地域において実行することが私は大事だと考えている。国として少子化対策、少母化対策を目いっぱいやるが、地域地域において何が一番有効かということは、その地域においてご判断をいただくものだ。それに対して国が財政面・人的支援、データの支援を行っていくものであり、そういうような地方創生が最初に目指しましたものをもう一度やっていくということだ。何ら変わりがないじゃないかと言うが『地方創生1.0』で目指したもの、その基本的な方向性は私は何ら間違っていると思っていない」と答えた。 

 

 これに杉尾議員は「結果が出てないんです」とバッサリ。さらに「高額医療費、療養費の問題の中に不妊治療が含まれている。不妊治療は菅政権の少子化対策の目玉政策だ。それを上限額を引き上げて使いにくくさせようとしている。でたらめじゃないですか。やってることが。このままだと1740自治体、もたないですよ」と責め立てた。 

(ABEMA NEWS) 

 

ABEMA TIMES編集部 

 

 

 
 

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