( 273666 ) 2025/03/10 07:01:33 0 00 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」より、小芝風花
女優としての新たな扉を開け放った会心の作品になったのではないか。放送中のNHK大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で、吉原の花魁・花の井(五代目瀬川)役で好演する女優の小芝風花(27)がこのほど、取材会に登場。吉原で活躍する花魁(おいらん)役として、これまでの自身のイメージを覆す、色気にあふれた瀬川を演じるための努力、作品への思いを聞いた。
元気でまっすぐな女の子。作品を見る側として抱くそんな小芝の印象を、大幅にアップデートさせた。花魁としての沸き立つような色気が美しい。瀬川役への挑戦を「イメージに無かった役にチャレンジさせてもらった。年齢よりも若く見られることもあり、『色気』も課題だと思っていました。大河ドラマで難題に挑戦させてもらえる。プレッシャーもありましたが、挑戦させてもらってうれしかった」と語る。
演じるのは、主演の横浜流星(28)演じる“蔦重”こと主人公・蔦屋重三郎の幼なじみで、花魁の花の井。物語の中では蔦重の成功のために五代目・瀬川を襲名した。その人物像について「自分の思いや感情を押し殺し、蔦重のためにと犠牲にすることはマネはできない。結ばれることはないとわかっていながら彼の夢のためサポートする、大きな看板を背負う瀬川はかっこいい」と語り、重なる部分には「違いすぎて比べるのが難しいです」と苦笑いする。
違うからこそ、徹底的に所作を意識した。「普段は色気があるとは口が裂けても言えないタイプ」と自己分析し、撮影の度、所作指導者に確認をした。自宅でも自然とにじむ言葉や振る舞いが伝わるように練習。「普段、タバコは吸わないんですが、キセルでむせたらカッコ悪いなと思って、ニコチンの入っていないタバコで練習したり」と細部にわたって努力を積み重ねてきた。
史実にも記載される五代目・瀬川だが、身請け後の行く末については確たる事実が分かっていない。瀬川の人生は幸せだったのか-。その問いに答えを見いだすことはできないが「幸せだったと思いたい。どこにいても蔦重が元気にやっていると思っている、と願っています」。そう語る小芝の姿に、この役をどれほど大切につとめてきたかがにじみ出ていた。
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