( 275121 )  2025/03/16 04:12:52  
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調査会社から報告をうけるマンション住民=2025年3月15日、北九州市門司区、坂本純也撮影 

 

 新築マンションで大量のワモンゴキブリが見つかり、その原因と責任の所在をめぐり、住民と販売会社が対立している。住民側はマンション全体で大量のひび割れや水漏れも起きているとし、15日には、住民側主催の説明会が開かれた。 

 

 このマンションは、北九州市門司区にあり、2022年5月に完成。12階建てで、2LDK~4LDKの42戸がある。 

 

 住民でつくる管理組合は昨年8月、販売会社(同市)を相手取り、販売会社による住民説明会の開催などを求めて小倉簡裁に調停を申し立てた。申立書によると、完成直後の22年6~9月、廊下や階段などの共用部で191匹の死骸、23年6~9月にも同221匹の死骸が確認された。住居部では生きた個体が確認され、上層階での発生が多いという。 

 

 販売会社は朝日新聞の取材に応じていない。 

 

 住民側によると、販売会社も昨年9月、管理組合を相手取り、共用部に問題がないことの確認を求め、調停を申し立てたという。申立書では、「(虫の)発生は建物の構造上の不備によるものではない」「ひび割れもコンクリートの構造上発生しうるもの」とし、「(販売主として)不備も瑕疵(かし)もない」と主張しているという。 

 

 15日の説明会では、管理組合が独自に調査を依頼した、欠陥住宅調査を専門とする日本建築検査研究所(東京都)の調査結果が報告された。 

 

 24世帯の住民約30人が出席。ひび割れについては「コンクリートはひび割れる性質があるので計画的にひび割れを起こす場所を図面上は設定しているが、何もしていない」などと説明した。 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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