( 277796 )  2025/03/26 04:14:07  
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閣議に臨む石破茂首相=25日午前、首相官邸(春名中撮影) 

 

石破茂首相(自民党総裁)は25日、公明党の斉藤鉄夫代表と官邸で会談し、令和7年度予算の成立後、強力な物価高対策を速やかに策定する考えを伝えた。検討項目としてガソリン税の暫定税率廃止や高騰しているコメ価格の抑制を挙げた。自らの商品券配布問題などで内閣支持率が急落する中、6月の東京都議会選挙や夏の参院選に向けて政権浮揚を狙う。 

 

斉藤氏が会談後、記者団に明らかにした。首相は「強力な物価高対策を打ち出そう」と呼び掛けたという。対策策定の時期について、斉藤氏は「予算が成立すれば間を置かずに、という趣旨だと理解した」と述べた。斉藤氏は現状のコメ価格に関し「何らかの手を打たなければならない」と述べる一方、物価高対策の検討項目として暫定税率廃止も挙がったと説明した。 

 

政府関係者は、4月使用分から補助金がなくなる電気・都市ガス料金に関し、補助金延長を対策に盛り込み、財源として予算案の予備費を充てるとの見通しを示した。 

 

自民党の小野寺五典政調会長は25日、物価高対策を巡り、赤沢亮正経済再生担当相や橘慶一郎官房副長官らと国会内で協議した。 

 

ただ、本格的な物価高対策を行う場合には補正予算の編成が前提となる。参院で7年度予算案の審議が大詰めを迎える中、政権側が突如、物価高対策を打ち出したことに野党の反応は割れた。 

 

立憲民主党の小川淳也幹事長は25日の記者会見で、「高額療養費もそうだが、二転三転、ブレブレで非常に腰が定まらない。物価高対策が不十分だと自ら露呈し、告白し、自白しているようなものだ。厳しく対峙(たいじ)していきたい」と述べた。 

 

国民民主党の玉木雄一郎代表も自身のX(旧ツイッター)に「参院選のためではなく、いま審議中の来年度予算案を速やかに見直しませんか。ガソリン減税も含めてすぐにやりましょう」と投稿し、審議中の予算案を改めて修正すべきだと主張した。国民民主は2月下旬まで暫定税率廃止に向けて与党と協議を重ねたが、事実上決裂していた。一方、予算案に参院でも賛成する方針の日本維新の会の岩谷良平幹事長は歓迎した。 

 

 

 
 

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