( 278411 )  2025/03/28 05:37:09  
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すき家の「口コミ」が騒動に(時事通信、提供元はゼンショーホールディングス。当該の店舗ではありません) 

 

 大手牛丼チェーン「すき家」が客に提供した味噌汁の中に、ネズミの死骸が混入していたというニュース。3月22日に「すき家」本社が事実と認めて謝罪したものの、いまだ明らかになっていないことは多くある。 

 

 同騒動は、あるネットユーザーのネット上の投稿から始まった。Googleマップ上の同店のクチコミに〈2028/1/21(火)am8:00頃 たまかけ朝食を注文したところ味噌汁の中にねずみの死骸が混入していました。考えられません。一応保健所と本社には連絡しました。これ以降食欲が湧きません〉(原文ママ)と写真付きで投稿していた。 

 

 同クチコミがSNSなどで拡散され始めたタイミングで、「すき家」サイドがこの問題について公表をすることはなかった。問題の写真も、ネットユーザーの間では“生成AIを使ったフェイク画像”だと疑う声もあった。 

 

 しかし3月21日、X上で画像が改めて拡散されたのと同時にNEWSポストセブンが質問状を送ると、「すき家」は公式サイト上で〈1月21日午前8時頃、当該店舗にてお客様より従業員へ、喫食前の「みそ汁」に異物が混入しているとのご指摘をいただきました。その場で従業員も目視を行い、異物が混入していたことを確認しています〉などと混入の事実を認めたのだった。 

 

 サイト上に掲載されたコメントには、〈全国の店舗に対しても、異物混入を未然に防ぐために提供前の商品状態の目視確認を徹底するよう改めて指示を行いました〉とあるが、「すき家」で働くクルーの間に、この件は実際どのように共有されていたのだろうか。 

 

 東京都内で複数年働く現役クルーは、こう語る。 

 

「発生からホームページでの声明まで約2か月経っていますが、内々で『こういうトラブルがあった』と注意が回ってきたということもなく、現役クルーである自分もニュースで異物混入について初めて知ったので、驚いています。 

 

 基本的に店内でネズミが出たときは『業者を呼ぶので、発見次第マネージャーに報告するように』と指導されています。自分が働く店舗でネズミが出たときは、業者がなかなか来なかったのか、責任者が依頼を怠ったのか、結局、市販のネズミ取りを使い1週間くらいかけて捕獲しました」 

 

 

「すき家」は今回の一件について、現場のクルーにどのタイミングで共有したのか。また、ネズミなどの害獣・害虫に対してどのような対策を行なっているのか。そもそもなぜ、会社からの公表・説明が遅れたのか。あらためて広報部に問い合わせると、下記のように回答した。 

 

──本件が全国の店舗に共有されたのは、どのタイミングだったのか。 

 

 本件の具体的な内容(異物が混入したみそ汁がお客様に提供されたこと)については言及せず、発生当日の1月21日に、全店に向けて異物混入を防ぐ観点から、商品提供時の目視確認の徹底を指示する内容の緊急連絡を行っています。 

 

──害虫・害獣対策の具体的なマニュアルは、店舗クルー間に共有されているのか。 

 

 害虫などの発生を防ぐためのマニュアルは定められており、店舗にも共有されております。このマニュアルは店舗のタブレット端末などで、全ての従業員が閲覧可能です。害虫などを発見した際は、本部の専門部署ならびに店舗責任者へ連絡をするように指導しています。その後、専門部署と店舗責任者が連携し、個店毎に対策を実施しています。 

 

──そもそもなぜ、2か月間公表がなかったのか。 

 

 本件は個店および1人のお客様に対しての事象であり、対外的な発表をすることで、多くのお客様に対して不安を与えてしまうと考えたためです。発生当初に当社がホームページ等での公表を控えたことで、事後の断片的・間接的な情報により多くのお客様に不安と懸念を抱かせる結果となってしまいました。お客様および関係者の皆様に、ご迷惑とご心配をおかけしたことを改めてお詫び申し上げます。 

 

 全国に約2000店舗展開する「すき家」。同店の牛丼を愛する多くの利用者が安心して食事を楽しめるよう、早急な対策が求められている。 

 

 

 
 

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