( 280596 ) 2025/04/05 07:11:30 0 00 ソフトバンク対西武 7回裏終了後、投手の交代を告げた小久保監督は厳しい表情でベンチへ戻る(撮影・岩下翔太)
<ソフトバンク0ー6西武>◇4日◇みずほペイペイドーム
昨季のパ・リーグ王者ソフトバンクが4日、単独最下位に転落した。西武に今季初勝利を献上し、シーズン4位に終わった13年の7月24日以来4272日ぶりの6位に沈んだ。先発の有原航平投手(32)が4回途中6失点でKOされ、開幕戦に続いて2試合連続の背信投球。打線も今季初の完封負け。試合後に小久保裕紀監督(53)は「ロマン砲」リチャード内野手(25)の2軍降格を明言し、早速テコ入れを図った。
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タカ党にとっては、目を覆いたくなる敗戦だった。エース有原が背信投球の末、今季初の完封負け、開幕6試合目とはいえ王者が単独最下位に転落。みずほペイペイドームに限っては開幕4連敗だ。本拠地で勝率6割9分8厘を誇った昨季とは一転、今季はいまだ未勝利。悲鳴ばかりがドーム内にこだました。
有原が誤算だった。4回途中6失点でKO。開幕戦の7回7失点に続き、2試合連続でチームの期待に背いてしまった。「ちょっと外れすぎている」と話すフォークがことごとく見切られ、制球も定まらない。0-0の4回、先頭ネビンへの死球を皮切りに5安打を浴び、6失点。昨季の最多勝右腕が今季2敗目、防御率11・32の異常事態だ。「あそこまで点を取られてしまうとゲームも決まってしまいますし、中継ぎも含めてすごく迷惑をかけてしまう。最少失点で粘れるように次までに調整したい」。有原は冷静に次を見据えた。
ネビンの次打者セデーニョの中前打は、遊撃・川瀬と二塁・牧原大がお見合いするような形になり、外野に抜けた。小久保監督は「不運な当たりも多かった」と有原を責めず、1度登板を飛ばすなどの措置も取らない。倉野投手チーフコーチも「エースですから。必ずこの状態を脱してくれると信じている」と変わらぬ信頼を寄せた。
打線は西武今井の前に10三振で完封負け。0-6の7回1死一、二塁では、2打席連続三振のリチャードに今季初めて代打を送った。指揮官は「リチャードは今日で終わりです。明日からファームに行ってもらいます」と明言。開幕スタメン入りも打率9分1厘、リーグワーストの12三振の不振だった。代わって2軍で打率2割9分3厘の広瀬隆が昇格する見込みだ。
みずほペイペイドームから約2・5キロ離れた桜の名所、舞鶴公園では、桜が満開を迎えている。ホークスの開花はまだか。たかが開幕6試合、されど開幕6試合。王者が苦しんでいる。【只松憲】
▼ソフトバンクが敗れ、西武と入れ替わって単独最下位に転落。ソフトバンクがリーグ6位になったのは、13年7月24日以来12年ぶり(4272日ぶり)。
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