( 280686 ) 2025/04/06 04:20:42 0 00 筑波大学の入学式に臨まれる悠仁さま(5日、茨城県つくば市で)=後藤嘉信撮影
秋篠宮家の長男悠仁さま(18)が大学生活を過ごされる筑波大の筑波キャンパスは、東京ドーム約55個分にあたる258ヘクタールの広さがある。5日は多くの警察官や警備員が警戒にあたった。専門家は「敷地が広大で誰もが出入りしやすいキャンパスでは、あらゆる可能性を想定した警備が必要となる」としている。(椿央樹、大井雅之)
筑波大学
この日、キャンパスでは早朝から2人1組で巡回する警察官や車両の誘導などを行う警備員の姿もあった。その後も、ビラ配りをしていた人たちに声をかけたり、入学式に関係がないとみられる人物の手荷物を調べたりする場面が見られた。
宮内庁によると、悠仁さまは当面、宮邸(東京・元赤坂)から車で通われ、その後は、つくば市内に借りた集合住宅の一室も利用される。この日、報道陣からキャンパス内での移動方法を問われると、悠仁さまは「授業の合間とか自転車に乗って移動しようと思っています」と述べられた。
悠仁さまが大学生活を送られる上で、どのような警備が大切になるのか。
学校の防犯対策に詳しい大阪教育大健康安全教育系の藤田大輔教授は「防犯意識を徹底できる人間を悠仁さまの身近に配置しながら、目立ち過ぎない警備をすることが大切だ」と話す。
「大学に通う学生たちはすでに『大人』としてみなされるため、小学校の児童と比べた場合、教職員が学生を『守る対象』として考える意識は低くなる」と説明する。
藤田教授も、筑波大大学院に在学していた経験がある。「(筑波キャンパスは)敷地が広大で誰でも自由に出入りが可能。正門だけで入構の管理を徹底するのは難しい」とし、各建物の玄関口でも警備を行う重要性を指摘する。「建物ごとに入場をいかに管理するか。警備員はもちろん、金属探知機や防犯カメラなどの設置も有効だ」としている。
要人の安全対策に詳しい日本大危機管理学部の福田充教授は「皇室警護は首相や大臣とはレベルが違う態勢が必要となる」と話す。
大学の防犯体制については「小中高に比べると、遅れているのが現状だ」とした上で「警察当局が警護をしっかりとすれば良いわけではなく、悠仁さまのご入学を機に筑波大側も学生や教職員にとって、より安全な環境づくりを検討していく必要がある」と指摘する。
国内では、組織に属さずに人知れず過激化する「ローン・オフェンダー(単独の攻撃者)」による事件も発生している。福田教授は「動機がはっきりしないまま、自分の目に触れたり、関心に入ったりした場合に突発的に行動を起こす人がいるというリスクも、警護をする上では考えなければならない」と述べた。
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