( 280976 ) 2025/04/07 04:46:19 0 00 支援者らの前で敗戦の弁を述べる永野耕平氏=6日午後、大阪府岸和田市(泰道光司撮影)
女性問題を巡り前市長の永野耕平氏(46)が市議会から2度の不信任決議を受け、失職したことに伴う大阪府岸和田市長選が6日、投開票された。無所属新人の佐野英利氏(45)が初当選し、無所属で3度目の当選を目指した永野氏は及ばなかった。市内の選挙事務所で取材に応じた永野氏は「市民の判断と受け止める。僕への誤解を解く作業に時間が費やせなかった」と述べた。
永野氏は不倫関係にあった女性から提訴され、解決金500万円を支払うことで和解したことが昨年11月に発覚した。その後、地域政党「大阪維新の会」を離党。12月20日に市議会が不信任案を可決し同24日、永野氏は市議会を解散した。市議選後の今年2月17日、2度目の不信任案が提出され、1人を除く出席議員23人の賛成で可決。永野氏は同日付で失職した。
今回の市長選には政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)が、自らの当選ではなく「2馬力」行為で永野氏の当選を目指すとして立候補に意欲を示したが、最終的に取りやめた。
女性問題で前市長が市議会から2度にわたり不信任決議を受け、失職したことに伴う岸和田市長選は6日に投開票が行われた。無所属新人の佐野英利氏(45)が、無所属前職の永野耕平氏(46)と新人2人を破って初当選を果たした。市長選の争点は永野市政継続の是非。佐野氏は新人ながら自民党、公明党、共産党の地元市議らから幅広い支援を受け、選挙戦を制した。
■佐野氏 「市民の声を大切に」
当選確実の報を受けた佐野氏は市内の選挙事務所で支援者とともに勝利を祝い、「国会議員秘書、郵便局長の経験を市政に注ぐ。市民の声を大切に、市議会と協力しながら岸和田市を前に進める」と抱負を述べた。
佐野氏は、親族の選挙が縁で自民の元衆院議員、中山太郎氏の秘書を6年間、その後は地元の郵便局長を15年間務めた。佐野氏によると、昨年11月に永野氏の女性問題が報じられ、岸和田の未来に不安を覚えて立候補を決めたという。
佐野氏は選挙戦で、学校給食の完全無償化や、災害時に避難所となることを想定し、小中学校の体育館にエアコンを整備すべきなどと訴えた。
市長選には佐野氏と永野氏を含め計4人が立候補。いずれも無所属新人で、NPO法人代表の花野真典氏(46)と、元高校教諭の上妻敬二氏(66)も選挙戦を展開したが、及ばなかった。当日有権者数は15万3766人。投票率は40・03%(前回28・27%)だった。
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