( 281281 )  2025/04/08 06:18:07  
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USスチールの工場入り口の看板=2024年12月12日、米ペンシルベニア州クレアトン、真海喬生撮影 

 

 トランプ米大統領は7日、日本製鉄によるUSスチール買収計画について、対米外国投資委員会(CFIUS)に新たな審査を命じた。バイデン前大統領は買収の禁止命令を出したが、トランプ氏が再び審査を命じたことで、一転して買収が認められる可能性が出てきた。 

 

 ホワイトハウスが同日公表した文書によると、トランプ氏は「この案件について、さらなる措置が適切かどうか判断する」ため再審査を命じたとした。 

 

 CFIUSに買収計画の国家安全保障上のリスクを調べさせたうえで、日鉄側の提案がそうしたリスクを軽減できるかどうかについて、45日以内にトランプ氏に報告するよう求めた。 

 

 CFIUSは外資企業による米国企業の買収を、国家安全保障の観点から審査する米政府機関。バイデン前政権下もこの計画を審査したが、結論がまとめられないまま、計画の是非の判断をバイデン氏に委ね、同氏が禁止を命じていた。 

 

 トランプ氏は昨年の大統領選時から、日鉄によるUSスチールの買収計画に「絶対反対」するとたびたび表明してきた。ただ、今年2月の日米首脳会談では一転して、日鉄によるUSスチールへの「投資」ならば認める姿勢を示した。「投資」の意味合いは不明だが、過半数に満たない出資ならば容認する考えもその後表明していた。(ワシントン=榊原謙) 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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