( 284326 ) 2025/04/19 07:23:05 0 00 FNNプライムオンライン
気になるお米の話について、フジテレビの智田裕一解説副委員長と見ていきます。
青井実キャスター: 業者間での米の取引価格が発表されましたが、2万5876円ということで2月と比べて約600円安くなりましたが、智田さん、備蓄米放出の効果があったということでしょうか。
智田裕一解説副委員長: 最初、14万トンが放出されて、これが動き始めたことが反映された結果だと農水省は言っていまして、そういう面があるということです。このあと2回目で7万トンの放出があって、さらに夏までに順番に出していくということが控えている。不安は解消される方向に動いていて、割安な備蓄米の価格効果がビルトインされてきているというのが農水省の見解です。
青井実キャスター: ただ業者間ですから店頭価格も気になりますが、下がっていきますか?
智田裕一解説副委員長: 店頭のブランド米などはすでに高い値段で調達されているものも多い。なので備蓄米を放出しても店頭の価格全体が直接、すぐに下がっていくのは難しいという見方が強いということで、値下がりしていくには相当の時間差があるかもしれません。
青井実キャスター: 期待されております備蓄米ですが、気になる数字も出てきたのでここで見ていきましょう。
遠藤玲子キャスター: ちょっとビックリするような数字が発表されました。備蓄米放出後の3月17日から30日までの約2週間でどれだけの量が流通したのか最新の数字です。3月中旬、備蓄米約14万トンが放出されましたが、それを集荷業者が実際に引き取ったのは4071トンと3%にも満たない量だったんです。さらに、卸売業者に引き渡された量はというと2761トン、2%に満たない数字です。そして、小売業者などには461トンしか届いていないことが分かりました。宇都宮大学農学部の松平尚也助教もこれは驚きの少なさと指摘しています。
青井実キャスター: 智田さん、やっと備蓄米がという話でしたが、少なすぎると思うんです。なぜ備蓄米がこれだけ全然流通してないんですか?
智田裕一解説副委員長: これは物流の問題が大きいです。備蓄米はもともと流通を前提にしていなかったところがありまして、倉庫が地域で偏っているところがあったと。あと急ごしらえで放出をやったので運搬がうまくいっていない部分があると。しかも3月の運送業界の繁忙期だったということで、物流が詰まってしまった部分がもろもろあるということです。
青井実キャスター: 竜太郎さん、物流が詰まったといっても他のものは動いているわけで想像できたことだと思うんですが、この政策については大丈夫なのかと思ってしまいますが。
SPキャスター中村竜太郎さん: 普通に考えて私は失敗だと思うんです。去年の令和の米騒動ということでその時は農水省が積極広報して「新米が出るから大丈夫ですよ」とか「お米の買いだめや買い占めはやめましょうよ」と言っていたわけじゃないですか。ところが今、こういう現状がある。いつになったら庶民が納得できるような適正価格に戻るのかと思いますよね。
青井実キャスター: その価格ですが、松平さん、備蓄米がちゃんと流通すれば5月中には平均3800円から3900円になるんじゃないかといことですが、智田さん、この見立てはどうでしょう。
智田裕一解説副委員長: 農水省は動き始めたと評価しているんです。次の4月の調査では流通量は増えるはずだと強調しています。ただ長年、生産調整が続いて需要が増えた時に柔軟に対応できないという仕組みの問題は根本的に解消されていないということなので、なかなか難しい課題は抱えたままということかと思います。
青井実キャスター: 5月中にという話ですが、いつまで待てばという話ですよね。
SPキャスター中村竜太郎さん: 本当に国民の不信感というものも行政に対して募っている気がします。
備蓄米がちゃんと流通すれば、というところがポイントになってきそうです。
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