( 285939 )  2025/04/25 07:02:37  
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G20財務相・中央銀行総裁会議が開催され、関税問題や世界経済への影響に関する懸念が広がった。

加藤勝信財務相は会合後の記者会見で、関税措置が金融市場に不安を与え、実体経済に影響を及ぼしていると指摘し、各国の協力や対話の必要性を強調した。

G7でも同様の立場を表明しており、財務相会談では米国との対話が行われる見通しである。

(要約)

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会合後に記者会見する加藤勝信財務相=米首都ワシントンで2025年4月23日、大久保渉撮影 

 

 日米欧に中国やロシア、新興国を加えた主要20カ国(G20)財務相・中央銀行総裁会議が23日、米首都ワシントンで開幕した。 

 

 出席した国からはトランプ米政権の発動した大規模な関税の撤回を求めたり、世界経済への悪影響を懸念したりする声が相次いだ。24日に閉幕するが、関税などを巡る立場の隔たりは大きく、議長国の南アフリカによる共同声明発表は見送られる見通し。 

 

 会合にはベッセント米財務長官も出席し、関税引き上げに関するトランプ政権の立場を説明した。1月に第2次トランプ政権が発足して以来、経済閣僚トップのベッセント氏がG20に出席するのは初めて。 

 

 日本からは加藤勝信財務相と植田和男日銀総裁が出席した。加藤氏が会合後に記者会見し、日本政府としての発言内容を明らかにした。 

 

 加藤氏は会合で「米国の関税措置と一部の国の対抗措置や、それがもたらす不確実性が足元の為替を含む金融市場を不安定にし、実体経済に悪影響を及ぼしている」と主張。経済と金融市場の安定のため各国が緊密に情報交換する必要性を指摘し、「自由で開かれた多国間貿易体制の推進と、国内外の格差や不均衡を是正するための建設的な対話が必要」と強調した。 

 

 G20会合前には、日米欧など主要7カ国(G7)の財務相・中銀総裁会議が開かれた。加藤氏はこの会合でも米国の関税措置に「遺憾」の意を伝え、一刻も早い見直しを求めた。 

 

 日米は24日に財務相会談も開く予定。加藤氏とベッセント氏が対面で会談するのは初めてで、トランプ政権が問題視する円安・ドル高問題が議題になる可能性がある。【ワシントン大久保渉】 

 

 

 
 

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