( 287201 )  2025/04/30 05:07:00  
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都内の青果店で、イチゴを手に取る買い物客=2025年4月28日、東京江戸川区中葛西、堅島敢太郎撮影 

 

 消費税のあり方をめぐり、与野党の議論が活発化している。参院選の大きな争点になりそうだが、消費者はどのように受け止めているのだろうか。街で聞いた。 

 

 28日朝。東京都荒川区のスーパーから、近くの印刷会社に勤める50代の女性事務員が両手にレジ袋を抱えて出てきた。家族と従業員計4人分の弁当を買ったという。 

 

 朝は弁当を、夕方は夕飯用の食材を買う毎日。少しでも安い食品を探してスーパー3、4軒を回るが、忙しく余裕がないときは、高いとわかっていても1軒目で仕方なく買う。「食費が数年前の1・5倍になる時があり、落ち込む」と言う。 

 

 そんな中、立憲民主党が「食料品の消費税ゼロ%」を公約に盛りこむことを決めるなど、夏の参院選を控え、野党を中心に消費税減税の動きが目立ち始めた。 

 

 この日買った弁当のレシートに女性が目を落とすと、合計額3790円のうち、消費税が280円を占めていた。「無くなってくれれば、ありがたい」 

 

 同じスーパーに来ていた女性(78)は減税の動きについて、「うれしいけど、生活に響かないか心配」。税収が減る代わりに、医療費や介護費の自己負担分が増えるのではないかという懸念だ。「政治家の人気取りでなく、ちゃんと財源も示してほしい」。別の60代女性も「年金の額が減ったり世界情勢が悪化している中で、防衛予算が減ったりしないか不安」と話した。(平川仁) 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

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