( 288136 )  2025/05/04 02:53:29  
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日テレNEWS NNN 

 

神奈川県川崎市の岡崎彩咲陽さん(20)の遺体を自宅に遺棄したとして、元交際相手の白井秀征容疑者(27)が逮捕された事件に関連して、岡崎さんの家族らがストーカー被害の相談を警察署に対応してもらえなかったと訴えている問題で、神奈川県警は3日夕方、一連の対応について説明しました。ストーカー被害の相談については「受けていた認識はない」としました。 

 

説明した内容は以下の通り。 

 

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■2024年6月13日 

 

岡崎さんから「彼氏とけんかになった」と通報を受け、臨場した警察官が聴取した結果、岡崎さんは「帰りが遅くなったことから彼氏とトラブルになった。彼とは別れようと思う」と申し立てたことから、岡崎さんの祖母宅に避難させた。 

 

■2024年7月5日 

 

岡崎さんに、その後の状況を川崎臨港署員が確認したところ、「再度トラブルとなり、別れることを決意した。3日前に彼氏が荷物を持ってきてくれた。以降はトラブルがない」とのことだった。岡崎さんと白井容疑者は親族と交えて、話し合いをもち、結果、別れることになり、事態も沈静化していたことから、取り扱いを終えた。 

 

■2024年9月20日 

 

岡崎さんの父親から「娘が元の彼氏から暴行を受けた」旨の通報を受け、警察官が対応。 

 

岡崎さんから事情を聞くと「昨日の夕方、元彼から殴られ、蹴られ、ナイフのようなもので脅された」と説明したことから、警察で「暴力行為」として被害届を受理。 

 

その後、白井容疑者も含め、双方から事情聴取を行う。 

 

■2024年10月29日 

 

白井容疑者と復縁していた岡崎さんが暴力行為の被害届について「大げさに話した」と話し、刃物を向けられた事実はなかったということで取り下げる申告があった。 

 

白井容疑者と別れる旨を申し立てたが、その後も岡崎さんと白井容疑者との間で交際関係が継続し、警察としては、両者と話をし、それぞれの家族と話すなど、岡崎さんの意向を確認しながら必要な措置をとってきた。 

 

■2024年10月30日 

 

岡崎さんの姉から「誰かに家に入られたみたいだ。おそらく妹の彼氏」旨の110番通報があった。岡崎さんから事情聴取したところ、姉の自宅に在宅中、白井容疑者から無理やり連れ出されたと説明したが、後日、交際が継続しており、「事実と異なる」説明があった。双方別れる旨、申し立てたものの、これまでにトラブルを繰り返したり、再び交際するなどの状況があったりしたため、継続措置とした。 

 

■2024年11月5日 

 

「元彼から暴力を受けた」旨の岡崎さんからの一般通報。 

 

■2024年11月10日 

 

岡崎さんの父親から「娘がいなくなった、白井容疑者と一緒にいるのではないか」との一般通報を受けたが、「行方不明の届け出は出すつもりはない」という意思表示がなされていた。その後、岡崎さんと白井容疑者が一緒にいることが判明し、双方から事情聴取したところ、復縁していたことが判明。 

 

■2024年11月22日 

 

岡崎さんの父親から、岡崎さんらが復縁しており、その状況が確認されたことから、防犯指導を行った上で、9月20日からの取り扱いを終えている。 

 

■2024年12月9日 

 

午後6時35分、岡崎さんから川崎臨港警察署に電話。「白井容疑者が家の周りをうろついている。白井容疑者に連絡したほうがいいのか」という連絡を受けている。夜間だったので、当直体制のなか、警察官が話を聞いたところ、相手方に注意をするために詳細な話をさせてほしいと申したが、「また連絡をする」と言われた。この警察官は白井容疑者に連絡しないよう防犯指導をしている。 

 

同日、午後7時7分。再度、岡崎さんから同じ内容で電話があり、同じ内容を申し受けたが「今は警察から白井容疑者に話をしなくてもいいです。署にも行きません」と言われた。この関係で、白井容疑者に注意するために、警察署に来てもらい、詳細な状況を確認したいと岡崎さんに言ったが、「いまは白井容疑者に話さなくてもいい。署にも行きません」と岡崎さんが言って電話を終えている。 

 

署員が行くことも含めて岡崎さんに言っている。そういったことも含めて、岡崎さんに説明している。署員は、岡崎さんから緊急性がないとの確認をとったので、それで来署を呼びかけた。 

 

■2024年12月10日 

 

午前5時6分。岡崎さんから「白井容疑者に自転車を盗まれたので、返してほしくて電話したが、電話に出ない。白井容疑者の家の前にいる」という内容の電話。電話を受けた川崎臨港署員は、2回目の署員と岡崎さんとのやりとりを聞いていまして、白井容疑者との接触によるトラブル防止のため、その場を離れるよう伝えるとともに、生活安全課員から折り返し電話させる旨を伝えた。その後、川崎臨港署の生活安全課員が再度、岡崎さんに電話したところ、岡崎さんは「白井容疑者を、自転車を盗んだことで逮捕してほしい」と申し立てたので、生活安全課員は「今すぐには逮捕できない。事件化するためにも、警察署で事実関係を聞きたい。被害届を提出してもらう必要がある」旨を説明するとともに、白井容疑者に、会ったり、連絡したりしないよう防犯指導をしたところ、岡崎さんは「もういいです」と言って電話を終えている。 

 

■2024年12月11日 

 

午後0時49分。岡崎さんから川崎臨港署に電話。通話は2分半と短く、昼間で警察の代表電話で受けていて、自転車の盗難内容についてだったのではないか。 

 

■2024年12月12日 

 

午前4時14分。岡崎さんから川崎臨港署に電話。用件は「白井容疑者が自宅付近をウロウロしているので怖い。自宅周辺をパトロールしてほしい」という内容。電話を受けた川崎臨港署員は、警察官を派遣して、白井容疑者がいれば職務質問する旨、説明するとともに、自宅から出ないことなどの防犯指導をしている。その後、パトカーによる捜索や警戒を実施したが、白井容疑者など不審者の発見に至らず、その結果を岡崎さん本人に連絡した。 

 

■2024年12月16日 

 

午後2時7分。岡崎さんから川崎臨港署に電話。用件は、午後4時過ぎに自転車盗の被害届を受理しているので、その手続きに関する電話と思われる。 

 

■2024年12月19日 

 

午前10時10分。岡崎さんから川崎臨港署に電話。用件は地域課において受理した被害届の誤りについてで、取り扱った警察官は訂正の必要を説明し、対応可能な日時の調整を行った上で、警察官が岡崎さんの自宅に赴き、書類の訂正をした。 

 

午後9時52分。岡崎さんから川崎臨港署に電話。用件は、川崎臨港署の生活安全課員が来署しているか確認の電話で、電話を受けた署員は、当該署員が不在だったが緊急性を要するものではないため、日中の時間帯に改めて電話してもらうよう依頼。 

 

■2024年12月20日 

 

午前7時10分。岡崎さんから川崎臨港署に電話。前日同様、生活安全課員に対するもので、電話を受けた当直の警察官が、当該署員の出勤状況を確認したところ、不在であったため、午前8時30分以降に、再度電話してほしいと依頼したところ、岡崎さんは時間をおいて連絡しますと申し立て、電話を終えている。 

 

当日、岡崎さんのアカウントのSNSから、同居の祖母宛に「少し出かけてくる」とメッセージがあって以降、所在不明に。 

 

■2024年12月22日 

 

岡崎さんの祖母から、自宅のガラスが割られている旨の通報があり、警察官が臨場したところ、岡崎さんが帰宅しないとの申告あり。祖母が「白井容疑者の家に行っているかもしれない」「帰ってこないことが何より心配」と申告したことから、現場臨場した警察官は、行方不明者の安全確認を優先すべきと考え、ただちに白井容疑者の自宅に赴き、自宅の確認、事情聴取を行った。白井容疑者からは岡崎さんの行方について明確な答えはなかった。 

 

警察官が祖母宅に臨場した際、「事件性がない」という説明はしていない。割られた窓のクレセント錠が施錠されていたが、外側にガラス片があったことから、室内から割られている可能性もあると説明。 

 

■2024年12月23日 

 

川崎臨港署に来署した岡崎さんの父親から、行方不明者届を出したい旨の話があり、警察においてこれを受理とともに、同日、岡崎さんが同居していた祖母宅、白井容疑者の自宅などの確認を行う。 

 

警察はそれ以降も、岡崎さんの知人からの聴取、岡崎さんの携帯電話の位置情報の確認、岡崎さんが立ち寄った場所の捜索、白井容疑者からの聴取などを含む捜索活動を実施してきた。 

 

■2025年1月16日 

 

白井容疑者の自宅を、敷地内の空き家を含めて確認。 

 

12月22日、23日、1月16日の白井容疑者の自宅の確認は、白井容疑者の了承を得て任意のもとでやった。引き出しを勝手に開けるといった、令状にもとづく捜索ではない。遺体の発見場所はちょうど親族が食事をしているとして、細かいところは確認できなかった。 

 

■2025年4月8日 

 

白井容疑者の所在不明になったことを確認。白井容疑者の母に確認したところ、白井容疑者の姉を介して、外国に行ったという申し立てを確認。 

 

その後、関係者からのさらなる聴取を進める。 

 

■2025年4月28日 

 

ストーカー規制法違反容疑で捜索差し押さえ許可状を請求 

 

■2025年4月30日 

 

白井容疑者の自宅を捜索 

 

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神奈川県警は一連の対応を説明する中で、岡崎さんからストーカー被害の相談を受けていた認識はないとしました。 

 

9回の電話の中で、岡崎さんから「白井容疑者が家の周りをうろついている」旨の申し立てがあったので、事実確認をするため来署を促したが、来署することはなかった。岡崎さんの意向を踏まえた対応として、警察に対応を望んでいないと判断し、警告の対応はしていないと説明しました。 

 

また岡崎さんと白井容疑者について、何回か交際して、別れて、というのを繰り返している関係性だったという認識を示しました。 

 

一方で、先月30日にストーカー規制法違反の疑いで白井容疑者の自宅の捜索に踏み切ったことについては、岡崎さんが行方不明となった後、適用法令を検討する中で、白井容疑者から「この日に家にいった」という話があったことから、構成要件を満たせると判断したと説明しました。 

 

また、岡崎さんが遺体で見つかったことを踏まえ、適切な対応だったか問われると、「今後の捜査で、一連の経緯を解明をして、さらに改善していくべきかどうか確認したい」と述べるにとどまりました。 

 

 

 
 

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