( 291376 )  2025/05/16 04:51:31  
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皇居・二重橋 

 

 読売新聞社が15日に発表した安定的な皇位継承に向けた提言を巡り、政府や与野党からは国民的な議論が深まるきっかけになるなどと評価する声が出た。結婚後も皇室に残る女性皇族の夫と子への皇族身分の付与などについては、各党で意見が異なっており、提言への賛否は分かれた。 

 

 取材に対し、自民党の小野寺政調会長は「国民的な議論を盛り上げるため、こうした提言は重要だ」と指摘。公明党の斉藤代表は「合意を得ることが大事なのでしっかり議論を進めていきたい」と語った。 

 

 自民の松山政司参院幹事長は「126代にわたる男系継承は重く受け止めなければならない」と強調した。自民内には、夫や子への身分付与は母方のみが天皇の血を引く「女系天皇」につながりかねないとの懸念がある。 

 

 日本維新の会の吉村代表(大阪府知事)は府庁で、「男系継承を基本とし、女性宮家の創設には慎重であるべきだ」と記者団に述べた。国民民主党の玉木代表も取材に対し、女系天皇を念頭に「過去に例のないことは慎重に考えるべきだ」と訴えた。 

 

 一方、立憲民主党は夫や子に皇族の身分を付与すべきだとの立場で、野田代表は「大胆な提言に感銘を受けた。世論を形成する上でも大きい」と歓迎した。 

 

 自民執行部の一人は「与野党協議への提言の影響は大きい」と語った。自民党の麻生太郎最高顧問と野田氏は15日、非公式協議を予定していたが、協議は中止となった。 

 

 

 
 

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