( 291591 )  2025/05/17 04:01:21  
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兵庫県議会の総務常任委員会=16日午前、神戸市中央区 

 

斎藤元彦兵庫県知事の疑惑を告発した元県西播磨県民局長=昨年7月に死亡、当時(60)=の私的情報が漏洩(ろうえい)し、交流サイト(SNS)上で拡散した問題を巡り、16日に開かれた県議会の総務常任委員会で、県が元県民局長の遺族に謝罪しておらず、投稿者らに削除要請もしていない現状に、委員から「謝罪すべき」「要請を急いでほしい」などの指摘が相次いだ。 

 

情報漏洩をめぐっては、昨年11月、政治団体「NHK党」(旧NHKから国民を守る党)党首の立花孝志氏が、元県民局長の私的情報とするデータをネット上に公開。県保有情報の漏洩との指摘が相次ぎ、県は今年1月に第三者委員会を設置して調査を開始した。今月13日、第三者委は立花氏の公表したデータや週刊文春の報道内容など計10件が県保有情報と同一だったと認定。漏洩元は「県職員の可能性が極めて高い」と指摘した。 

 

この日の委員会では、共産党の庄本悦子委員が「(漏洩した情報が)削除されていない。県として、知事として『削除してほしい』くらい言えるのでは」と質問。県人事課の佐藤正明課長はSNS上の表現の自由への抵触に懸念を示し、「行政機関として要請する以上、任意の求めでも法的根拠を整理する必要がある」と説明。弁護士に対応を相談しているとした。 

 

また、公明党の越田浩矢委員は、私的情報が漏洩された元県民局長の遺族に対する謝罪の有無を質問。総務部の有田一成部長が「直接の謝罪はしていない」と明かすと、「県として正式に知事から謝罪すべきだ」と強く求めた。 

 

 

 
 

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