( 293147 )  2025/05/23 03:49:49  
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自民党本部=東京都千代田区で、曽根田和久撮影 

 

 自民党は22日、選択的夫婦別姓制度の導入是非などを検討する「氏制度のあり方に関する検討ワーキングチーム(WT)」の会合を党本部で開いた。逢沢一郎座長は、旧姓の単独使用を可能とする見解を盛り込んだ「基本的考え方」の原案を提示したが、意見集約ができず、結論は持ち越した。 

 

 自民は従来、旧姓の通称使用を拡大する方針を示してきた。原案では、氏制度に関する与野党の意見が「収れんされていない」として議論を継続すべきだとする一方、旧姓の通称使用は結婚後の姓との併記となることが多く、「旧氏の単独使用ができないことにいまだ不便を感じるとの声がある」と指摘。具体策として、「旧氏の単独使用を可能とする基盤整備を進める」と明記した。 

 

 夫婦別姓の是非については親子が別姓となることに「否定的な意見が多い現状がある」などとして慎重な姿勢を維持。「国民的議論を行うことが必要だ」として結論は出さなかった。 

 

 自民党は党内の意見集約ができていないため、独自法案の今国会提出を見送る方向だ。ただ、逢沢氏は会合後、選択的夫婦別姓制度を導入する法案を立憲民主党が国会に提出していることなどを念頭に、「党としての考え方を委員会で発言しなければならない。いろいろな議論があるが、できるだけ(党の考えを)整理したい」と述べた。【畠山嵩、森口沙織】 

 

 

 
 

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