( 293177 )  2025/05/23 04:24:23  
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首相官邸 

 

福島県大熊町の中間貯蔵施設。奥は東京電力福島第1原発=2月 

 

 東京電力福島第1原発事故後に出た福島県内の除染土について、政府が首相官邸や東京・霞が関の中央省庁敷地での再利用を検討していることが22日、分かった。福島での実証事業以外では初で、花壇などに使う方針。政府が率先して先行事例を作り、停滞する再利用に弾みをつける狙い。月内にも全閣僚が参加する会議を開き決定する。 

 

 第1原発周辺の中間貯蔵施設には、放射性物質で汚染された住宅や農地の除染で出た土など約1400万立方メートルが搬入されている。放射性物質濃度が基準値を下回るものは公共工事などで再利用する方針。 

 

 環境省は今年3月、30年度以降に本格的に再利用を実施するとした方針を示している。石破茂首相は同月の参院予算委員会で、官邸での再利用について「ぜひ行いたい」と答弁していた。 

 

 除染土を巡っては、20年に小泉進次郎環境相(当時)が理解醸成の一環として大臣室に鉢植えを設置。その後、自民党本部玄関付近などにも置いたが、花壇になると地面の工事が必要で、規模も大きくなる。安全性を強調し、各地での再利用実現を目指す。 

 

 

 
 

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