( 294182 )  2025/05/26 07:21:32  
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中学校のソフトボール部に所属していた女子生徒が使っていたグラブとボール。これ以外のほとんどの道具は処分したという=母親提供 

 

 東京都葛飾区立中学校で女子ソフトボール部の外部コーチを務めている40代女性が2022~23年度、部員の女子生徒に対して「バカ」といったメッセージを送信したり他の部員の前で「3歳の頭しかない」などと叱責したりしていたことが、関係者への取材で判明した。 

 

 区教育委員会はコーチの言動を暴言と認めているが、コーチや学校、区教委から謝罪がないまま生徒は卒業し、競技を続けることを断念した。 

 

 区教委などによると、女性は01年度からこの中学校で有償ボランティアとして外部コーチを務め、22年度からは会計年度任用職員(非常勤職員)の部活動指導員として指導にあたっている。 

 

 コーチは部員との連絡手段に無料通信アプリのLINE(ライン)を使っており、22年4月に入部したこの生徒に対し、「声が小さい」などの理由で「バカ」「ハゲ」などと日常的にメッセージを送信していた。 

 

 23年11月には「帰れ」と伝えた生徒に「帰りません」と言い返され、他の部員の前で「親不孝者」「3歳の頭しかない」などと怒鳴った。 

 

 この生徒はその後、反抗的な態度をとったことをコーチに謝罪したが、部活への参加を約4カ月認められなかった。 

 

 高校でもソフトボールを続けるつもりだったが、競技を続けるとコーチと関わる恐れがあるため、ソフトボール部のない高校に進学した。 

 

 校長はコーチの暴言について「おおむね事実」と認めたうえで、「24年3月に『今の時代に合っていない指導だ』とコーチを指導し、その後は改善されたはずだ」としている。コーチは現在もこの学校で指導を続けている。【西本紗保美】 

 

 

 
 

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