( 294632 )  2025/05/28 06:36:09  
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日テレNEWS NNN 

 

備蓄米の随意契約に申し込んだ企業は、スーパーやドラッグストアなど19社にのぼっています。一方、精米の依頼がきているという業者からは悲鳴もあがっています。小泉農林水産相の言う「6月1週目に店頭に並ぶ」ことは、可能なのでしょうか? 

 

   ◇ 

 

27日午後4時すぎ、小泉農林水産相と面会したのは、備蓄米の随意契約に申し込んだ「アイリスオーヤマ」の社長。 

 

小泉農水相 

「このたびは備蓄米のほうに関心を持っていただいて」 

 

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アイリスオーヤマ 大山晃弘代表取締役社長 

「安いおコメをみなさまにお届けできるということで、6月2日に5キロ2000円税抜きで販売する計画。ネット通販もありますし、店舗販売もしたいと考えています」 

 

申請は1万トン。備蓄米は早ければ29日にも宮城県亘理町の工場に到着し、6月2日にも販売開始の予定だということです。 

 

   ◇ 

 

はたしてコメの“価格破壊”はなるのか…。 

 

26日にスタートした備蓄米の随意契約。一夜明けた27日、小泉農水相は…。 

 

小泉農水相 

「24時間たっていない中で、すでに9万トンという形で申し込みいただいています」 

 

27日朝の時点で19社、あわせて9万824トンの申請があったことが明かされました。 

 

小泉農水相 

「早い事業者とはきょう(27日)、もしくは明日(28日)、随意契約完了。6月の1週目に店頭に並ぶ、そういったメドが見えてきた」 

 

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5キロ2000円台の備蓄米を販売するべく申し込みを行った企業は、スーパーマーケットでは、「オーケー」「タイヨー」「三和」など6つの事業者。 

 

さらに、コメの卸やネット販売を行う3つの事業者「宮城商事」「諸長」「東穀」も申請済みです。 

 

日用品などを販売する会社では「カインズ」「アイリスオーヤマ」「ドン・キホーテ」の運営会社「PPIH」など4つ。また、ドラッグストアなども申請を行いました。 

 

そしてネット通販を行う「楽天グループ」や、牛丼チェーン「すき家」を展開する「ゼンショーホールディングス」も申請しています。 

 

小泉農水相 

「コメについてやれることは徹底的にやって、まずは熱くなりすぎているコメのマーケットを冷やす。マインドを変えて、本当に下がるぞと、本当に下げるぞと、そういう思いでやっている」 

 

   ◇ 

 

19社のうちの1つ、量販店「ドン・キホーテ」の運営会社。都内の店舗には27日、備蓄米の納品前に“視察”に来る人の姿も。 

 

 

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お客さん(60代) 

「ニュースで見ました。まだ店頭販売されないでしょうけど、今ドンキはいくらくらいで売ってるのかなって」 

 

申請した備蓄米は19社で最多の1万5000トン。すでに農林水産省から承諾する旨の電話連絡をもらったということです。 

 

   ◇ 

 

そして備蓄米の随意契約には、27日も続々と企業が参戦。 

 

まず流通大手「イオン」。約2万トンの備蓄米を申請したといいます。6月初旬に全国のイオン店舗での順次販売を予定しているとしています。 

 

そしてコンビニ「ファミリーマート」も27日に申請したことが判明。販売開始は6月上旬を目指し、5キロ単位ではなく、1キロ400円(税抜き)の少量サイズを予定しているということです。 

 

   ◇ 

 

少しずつ形がなされてきた小泉農水相の備蓄米戦略。ただ、大手を振って喜べない会社も。 

 

ギフライス 恩田喜弘社長 

「備蓄米を当社のほうで精米して作業をできないかと問い合わせが2件きています」 

 

話を聞いたのは、岐阜県にあるコメの卸。随意契約を申請した会社から備蓄米の精米依頼がきているといいます。他の業務をやりくりすることで対応は可能といいますが…。 

 

ギフライス 恩田喜弘社長 

「どういうふうに金額的にまとめていくのか、備蓄米表示をされるかどうか、買い受け先が決めると思いますので、その辺の作業、余分にかかってきます」 

 

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精米したコメを入れる袋や表示するシール、配送費用など、決めることは山積み。 

 

ギフライス 恩田喜弘社長 

「6月上旬に並べようと思うと、最低でも5月中におコメが入ってこないと駄目。なんせきのうのきょうですので、これから煮詰めていかないと」 

 

“スピード感”のためには、時間がぎりぎりだといいます。他の精米会社も、私たちの取材に…。 

 

ある精米会社 

「既存の仕事もあるし何万トン規模で扱えない。現実的ではない」 

 

精米の課題について小泉農水相は…。 

 

小泉農水相 

「『うちの精米工場あいてるよ』って申し出が出てきました。日本酒の業界。そこのマッチングを農水省も努力することで、クリアするところはクリアしていきたい」 

 

スピード重視の備蓄米戦略。課題への対応も求められています。 

 

 

 
 

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