( 294792 )  2025/05/29 04:31:22  
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八幡議員 

 

 28日、衆議院農水委員会にて、“コメ問題”をめぐって小泉農水大臣とれいわ新選組の八幡愛議員が議論した。 

 

 初めて小泉大臣と議場内で相対した八幡議員は「大臣に就任されてちょうど1週間ということで、もうメディアや新聞報道で大臣の顔ばっかり流れてくるので、もう勝手に親近感が湧いている」と切り出し、小泉大臣の素早い行動力、消費者目線で備蓄米の流通を図ろうとする姿勢を評価した。 

 

 さらに八幡議員は「『できるんやったらなんですぐにやらなかったんだ』という問題。江藤前大臣は『備蓄米は国有財産だから放出する場合は競争入札が大原則』と発言されている。そもそも会計法では原則は競争入札であって、例外として随意契約が認められる。競争入札では本来の目的を果たせない場合、緊急性を要する場合、ということで、これまで3回備蓄米が放出されているから、私としては緊急性はずっとあったと思う。小泉大臣が就任とほぼ同時に随意契約へ方針転換できたのは、この会計法を所管する財務省と何か裏取引があったのではないかと思ってしまいたくなるくらい、とんとん拍子な印象だ。例えば、これは私の妄想だが『備蓄米を放出しまくって外国米入れましょうぜ』という流れがあったかと勘ぐってしまう。ここでお伺いしたいのは、なぜ急に随意契約に切り替えることができたのか? 私のイメージは、何事にも慎重な財務省さんを説得する裏技をお持ちなのか、その時会議室では何が起きたのか? ぜひ勉強させてください」と聞いた。 

 

 これに対して小泉大臣は笑顔を浮かべながら「すごく私も聞きながら勉強になった。『そういう見方があるんだな』という思いだ。事実は、しっかりと会計法の理解、そして今まで農水省が説明をし続けていた理屈を突き合わせた中で、それでもなお、今回、随意契約という手法を用いることが本当にできるかということを農水省と財務省の間でコミュニケーションを交わした結果、確認も取りながら、最終的に農林水産省の責任と判断の中で『これは可能』といったところに行きついた」と回答。さらに苦笑を浮かべながら「この判断の前に1問目でご質問をされたことって何でしたっけ? 前段の部分が。すいません、もう早かったので」と確認した。 

 

 これに対して、御法川信英委員長の指名を待たずに八幡議員が「あれですか? 随意契約に切り替えができたかってことですか? その前の質問ですか?」と話し出すと御法川委員長が慌てて「ちょっと待て。ちょっと待って。ちょっと待って。ちょっと1回大臣下がって」と促した。 

 

 小泉大臣は戸惑いの表情を浮かべて席につきながら「すみません。八幡さん初体験なんで」とたじろぎ、御法川委員長が「八幡くん、ちょっとゆっくりお願いします」と指摘すると議場内では笑いが広がった。 

 

 

小泉大臣 

 

 だが、それでもなおこの“混乱”は収まらなかった。 

 

 八幡議員が「失礼しました。ごめんなさい。ちょっともう、私のスピードに追いてけぼりにしてしまって申し訳ないです。この前段に、1個前の質問ってことですか?」と聞くと今度は小泉大臣が御法川委員長の指名を待たずに「いや、今の一問目の中に」と話すと御法川委員長は呆れたような声で「ちょっと、ちょっと」と指摘した。 

 

 八幡議員は小泉大臣の意図がわかったとばかりに手を上げ、「随意契約に切り替えができたのか。何事にも慎重な財務省さんを説得する裏技があるんだったら教えてほしい。ぜひ相当の技があるんだったら勉強させてくださいという意図だった」と述べた。 

 

 小泉大臣は礼を述べ、「野党の先生方であれば『自分であれば政府の政策はこうすべきだ』と思っていると思う。私は、やはり今の局面は一定の政治判断をもってしてもスピードを重視すべきだと。こういった中で、随意契約という手法は今回十分説明し得るのではないか、その思いは持っていた。そして、大臣になった以上、大臣の責任をもって、できることがあれば、私はあらゆる選択肢を活用するというのは、説明責任も結果責任も伴うが、私はそれこそやはり政治の役割だと思っている。今後も、『今までがこうだったから』ということだけにとらわれずに、その時に自分の中で責任が取れる説明と判断をしていければと思っている」と答えた。 

 

 八幡議員は随意契約先が大手小売業者に設定されることに懸念を示した後に小泉大臣と「農家への補償」「安全保障の観点における備蓄の強化」「原発政策」について議論した。 

 

 続けて八幡議員が締めくくるように「ちょっと今日はなかなかスピードが噛み合わず失礼した。ちょっとまた落ち着いてゆっくりと、どうしても今日聞きたいことがいっぱいありすぎて、結局やはり少しだけ時間を余らせてしまうという、なかなか一筋縄ではいかないなと思いながら勉強させていただきます」と話すと議場内で笑い声が響いた。 

 

 最後に八幡議員は「農政の基本は食料の安定供給だ。これは大臣もおっしゃっていた。そもそも、なぜ備蓄米を放出することになったのかというところの原点に立ち返っていただきたい。政府与党の反省を促し、質問を終わる」と述べた。 

(ABEMA NEWS) 

 

ABEMA TIMES編集部 

 

 

 
 

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