告発者の私的情報漏洩問題の調査報告書を公表し、会見する第三者委員会のメンバーら＝27日午後、兵庫県庁 

兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑告発文書を作成した元県幹部の私的情報を元総務部長が漏洩（ろうえい）した問題で、県議会の自民、維新、公明の3会派の幹事長が30日に会談し、元総務部長の井ノ本知明氏を刑事告発する必要があるとの認識を確認した。今後、各会派で検討を進める。 

問題を巡っては昨年7月、井ノ本氏が県職員や県議に私的情報を見せて回っていたと週刊誌が報道した。県は事実関係の確認などのため、弁護士による第三者委員会を設置。今月27日公表の報告書では、井ノ本氏が県議3人に漏洩したと指摘し、「知事や元副知事の指示で、情報漏洩を行った可能性が高いと判断せざるを得ない」と結論付けた。県は井ノ本氏を停職3カ月の懲戒処分とした。一方、斎藤氏は漏洩の指示について一貫して否定している。 

3会派の幹事長による30日の会合では、第三者委の認定と斎藤氏の主張が食い違っていることから、捜査機関によって事実を解明することが必要との認識を確認。各会派に持ち帰り、対応の検討を進めるとしている。