( 296513 )  2025/06/04 07:31:37  
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MBSニュース 

 

兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発した元県民局長の私的情報が外部に漏洩された問題をめぐり、県の第三者委員会が「知事や副知事の指示により漏洩が行われた可能性が高い」との調査報告書が公表されました。 

 

報告書の公表を受けて、兵庫県の元副知事だった片山安孝氏は元総務部長が県議らへの情報漏えいが認定されたことについては、「必要かつ相当な範囲の議会根回しであり、適正な業務である。見解を異にする」などとの見解を示しました。 

 

片山氏はコメントの中で議会への根回しについて「県政運営の円滑化のため、県議会の一定の役職にあたる県議には、その県議も公務のうちにあるとの考えのもと、必要かつ相当な範囲で情報共有するもの」としたうえで、「当時告発文書問題が過熱する様相を呈していたことから、文書の内容や背景事情等を一定役職にある県議と必要な範囲で共有しておくことは相当と考えます」としました。 

 

さらに、第三者委が認定した内容について「3人の県議に漏えいした」とすることに限定している点について、「非常に疑問に思う」と述べました。 

 

また、知事からの指示に関しては、「私は別の職員から知事の指示があったと聞きましたが、知事は個別具体の指示をしたのではなく、議会根回しを包括的に了解したものと受け止める」としました。 

 

そして、元総務部長が停職3か月の懲戒処分を受けたことについては「行為は何ら問題がなく、不服申し立て、執行の停止は当然と考えます。県が告発した漏えいの案件があるにもかかわらず、元総務部長の件のみを取り上げて、先に懲戒処分を行うことはおかしいと考えます」と見解を示しました。 

 

兵庫県の斎藤元彦知事のパワーハラスメント疑惑などを告発した元西播磨県民局長(去年自死)の私的な情報が、外部に漏洩され週刊誌に報道された事案をめぐり、県の第三者委員会は5月27日に最終調査報告書を公表。 

 

元総務部長の井ノ本知明氏が県議会議員3人に情報を漏らしたと認定したうえで「斎藤知事および片山安孝元副知事の指示のもと、県議会への『根回し』の趣旨で漏洩を行った可能性が高いと判断せざるをえない」と指摘しました。 

 

県は井ノ本氏に停職3か月の懲戒処分を下しましたが、井ノ本氏は不服として処分の執行停止を申し立てる意向を示しています。 

 

一方で斎藤知事は報告書公表後、「組織の長として責任を感じている」として、給与カットなど自身の処分を検討する考えを示していますが、「私が答えさせていただいたことが、第三者委員会に伝わっていないことは大変残念」「第三者委の指摘はひとつの指摘」と、漏洩指示を一貫して否定しています。 

 

 

 
 

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