( 297408 ) 2025/06/08 04:49:04 0 00 小泉進次郎農水相
いよいよ放出された随意契約による備蓄米。6月1日の日曜日、小泉進次郎農水相(44)は、コメの積み上がった都内の大型小売店を視察した。
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まず足を運んだのは大田区のドン・キホーテ。「備蓄米キタ〜!」とおなじみの書体で書かれたパネルの下で、同行したスタッフから何やら耳打ちをされるも、聞こえていないのか、気にせずゆったりと歩みを進める。コメを求める数百人の行列から「小泉さ〜ん、頑張って」なんて声も上がっていた。
続いて訪れたのは品川区のイオン。ここでは5キロの備蓄米が6200袋も入荷され、人々は並ぶことなくコメを手にしていた。そんな光景が彼を一層勢いづかせたのか、視察後の会見では、こう言い放った。
「大臣の裁量内で決められることは党に諮らず決める」
これは前日に野村哲郎元農水相(81)が呈した「(自民党農林部会の)ルールというのを覚えていただかなきゃいかん」という苦言に対する意思表示ととれるが、重鎮相手に強気の発言である。
政治部記者が言う。
「小泉氏が農水相に就いて以来、内閣も党も支持率が上昇し続けている。しかも週明け2日の国会答弁では過去の農業政策についても言及し、事実上の減反といわれたコメの生産調整にも切り込んでいくことを明らかにして、さらに評価を上げた。進次郎人気で参院選での惨敗は免れたというのが、もっぱらの見方ですし、にわかに“ポスト石破”の声も上がってきている」
コメの視察後、第92回日本ダービーの表彰式にプレゼンターとして登場した小泉農水相は、競馬を所管する農水大臣として優勝馬主に「内閣総理大臣賞」のメダルを掛けた。これで本人もその気になったのだろうか、自身のXでは優勝した騎手に向けてこんなコメントを書き込んでいる。
〈大怪我を乗り越え、雪辱を果たした姿に胸が熱くなりました〉
父親のあの名言、「痛みに耐えて、よく頑張った。感動した!」を想起させるのだ。
残された備蓄米は30万トン。これが尽きるころ、新米のお値段は――。
撮影・本田武士/西村 純
「週刊新潮」2025年6月12日号 掲載
新潮社
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