( 298076 )  2025/06/10 06:58:21  
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小泉進次郎が農水大臣に就任して20日が経ち、備蓄米の流通が始まりました。

これにより、価格が高止まりしていた銘柄米とは対照的に、備蓄米の価格は下がりつつあります。

消費者の食生活にも影響が出ており、コメの平均価格も3000円台まで下がると予想されています。

(要約)

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スーパーの“銘柄米”10%オフのシール 小泉大臣就任20日で銘柄米にも変化が 

 

 小泉進次郎農水大臣の就任から20日。銘柄米の値段は変わったのでしょうか。取材をすると、新たな変化が起きていることが分かりました。 

 

 9日朝、北海道の精米工場に届いた備蓄米。2022年産の“古古米”です。随意契約での備蓄米は、東京など首都圏を皮切りに、北海道でも流通が始まっています。 

 

 3年前に収穫され、倉庫で保管されていた古古米の品質は? 

 

松原米穀 水上雄司本部長 

「光沢がきちんとあるので、品質的には良さそう」 

 

 札幌市にある米穀店の本社にて、5キロ2150円でおよそ1000袋が販売されます。 

 

 備蓄米を求める人で、連日行列ができる一方、いまだ銘柄米の価格は高止まりが続いています。小泉農水大臣が就任初日に語っていたのは…。 

 

小泉農水大臣 

「まずはコメについて、消費者に安定した価格で供給できるよう全力で取り組んでいきたい。しっかりとコメの価格が下がるという方向性に向けた第一歩を示したい」 

 

 コメの価格を下げるために、まず着手したのが、スピード感を重視した備蓄米の随意契約です。 

 

 就任から6日目に大手小売店などを対象にした申し込みを開始すると、9日目には備蓄米のネット販売が始まります。 

 

 その翌日には、中小のスーパーなどを対象にした申し込みを開始。11日目には、大手小売店で古古米の店頭販売が始まり、16日目にはコンビニに古古古米が並びます。 

 

 スーパーなどでは、5キロ2000円前後の価格で、コンビニでは1キロ380円台で買うことができるようになりました。小泉農水大臣が就任してから20日。街の皆さんのコメ事情はどう変わったのでしょうか。 

 

50代 3人家族  

食卓のコメが週3→週7に! 

「(Q.小泉農水大臣が就任してから変化は?)コメをどんどん食べるようになった。ためていた20日以上前に買ったコメがもったいなくて、自分の家に備蓄していたのをどんどん食べて、早く2000円の(備蓄米)がどんなものか試したい」 

「(Q.これまで週に何回ご飯を?)週3回くらいだったが、小泉大臣になってからはほとんど毎日食べている」 

 

60代 3人家族 

コメの購入で失敗? 

「今(備蓄米が)安くなっている。ちょっと失敗したかな。(コメを)買いだめしていた。7月分まで。だけど、これから安くなりそうだから買うのが早かったかな。でも食べるものがなくなったら困ると思ったので、ちょっと先に買っちゃった」 

「(Q.2000円の備蓄米を見たことは?)並んでまで買おうと思わないので、3500円とかでいい」 

 

 高騰が続く銘柄米については…。 

 

60代 

銘柄米を待っている 

「2〜3キロ入ったコメが、2袋ずつ銘柄米が並んでいるくらいで(スーパーに)5キロのコメはほぼない。きっと備蓄米が出たら銘柄米が出てくるという気持ちで待っている。そんなに激安にならなくて良いので、自分の中の選択肢としてコメが並んでいれば好きなコメを選んで買える」 

 

 

 スーパーの店頭では、小泉農水大臣の就任後、銘柄米の価格はどう変わったのでしょうか? 

 

 番組では9日、1都3県の店を取材しました。まだ備蓄米が入荷できていない埼玉県内のスーパー。9日、北海道産の銘柄米「ゆめぴりか」は、5キロで4490円です。 

 

 小泉農水大臣が就任した前日の先月20日に取材した時にも、「ゆめぴりか」は4490円でした。この20日ほどで、価格は変わっていません。 

 

スーパーマルサン 久喜店 

伊良原正裕店長 

「(銘柄米の価格は)高止まりのまま推移している1カ月に感じる」 

 

 安い備蓄米が出回り始めるなか、なぜ銘柄米の価格は下がらないのでしょうか? 

 

伊良原店長 

「現状、ある程度の価格で仕入れしている。原価もあるので、一概に安いのが出たから銘柄米も値段を下げようということは予定もないし、なかなかできない」 

「“古古古米”備蓄米が1800円前後なので(銘柄米を)500円、1000円下げるというわけにはいかない」 

 

 東京都内と千葉県内のスーパーも取材すると、小泉農水大臣就任後、銘柄米は高止まりしたままだといいます。 

 

 一方、神奈川県内には、銘柄米を値下げしている店がありました。横浜市の住宅街にあるスーパーです。 

 

 銘柄米の5キロの袋を見てみると、値引きシールが貼られています。税抜き価格4830円から5%割引して、4589円。税込みでは4956円で売られています。そのワケは? 

 

セルシオジャパン バイヤー 

久保田浩二さん 

「こちらは精米日が古くなっているもの。具体的には4月の精米日のものは劣化がどんどん進むことも考慮して」 

 

 精米日が古くなったコメを値引きしています。 

 

久保田さん 

「5キロの売り上げがだいぶ低迷してきて、5月で(売り上げが)2割くらい下がって、6月に入ってからは15%くらいさらに低迷し始めている」 

 

 価格高騰で消費者のコメ離れが進み、銘柄米5キロの売り上げが低迷。値下げは苦肉の策だといいます。 

 

久保田さん 

「もちろん5%引けば5%の利益が損なわれるので、その分は痛い。ただし、このまま売れるのを待って、どんどん商品が劣化してしまって価値を落とすよりは、利益を削ってでも販売につなげることが店にとっては最終的にプラスになると考えて、赤字だろうが値引きの販売に踏み込んでいる」 

 

 取材中にも、さらなる値下げが。値引きで5000円を切るのがやっとの現状に、買い物客は…。 

 

60代 

「う〜ん、もう少し下がってくれると。せめて3000円台になってくれたらな」 

 

 銘柄米を含めたコメの平均価格は、今後、3000円台まで下がるのでしょうか? 

 

日本総合研究所 チーフスペシャリスト 

三輪泰史氏 

「安い備蓄米に引っ張られる形で、高すぎた銘柄については少し値下げが続いていく方向になるかなと。目安としては、今から1カ月後くらい、7月の中旬に(平均価格)4000円を切って、ひとまず3000円台に突入するレベルまで持っていけるかなと」 

 

テレビ朝日 

 

 

 
 

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