( 298868 ) 2025/06/13 06:39:11 0 00 日テレNEWS NNN
備蓄米の随意契約で、3回目の申し込み受け付けが11日スタート。1回目の随意契約で買い入れた大手59社のうち、『今回も申し込む』と明言したのはわずかでした。小泉農林水産大臣はスピード感を持って放出を続けていますが、どんな狙いがあるのでしょうか?
そこで今回の
、「備蓄米また放出へ 企業に温度差も?」をテーマに解説します。
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山崎誠アナウンサー 「備蓄米を安定的に流通させるため政府が追加での放出を決め、11日から3回目の随意契約の申し込みの受け付けが始まりました。小泉農水大臣はこの日午前11時ごろ、このように述べました」
小泉大臣 「(開始から)現在1時間ぐらいたって応募状況ですけども、約30社から応募があると聞いています。この1時間でこれだけ来るというのは、私からするとやはりニーズがあると」
「目詰まりなく切れ目なく提供していく。そういったことをもって、しっかりと価格の高騰を抑えにいくには、いまここで(備蓄米を)流すという判断が一番いいだろうと」
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山崎アナウンサー 「これまでの随意契約も含めて見ていきます。まず最初、大手の小売向けに備蓄米の随意契約が始まったのが5月26日でした。次に中小の小売やコメ販売店向けに始まったのが5月30日。そこから2週間たたずに今回、3回目の随意契約の申し込みが始まりました」
「今回は大手や中小、そしてまちのコメ店が参加できるということです。申し込み量は10トンから、としています」
森圭介アナウンサー 「すごいスピード感ですよね」
桐谷美玲キャスター 「本当に速くて驚きますが、いつぐらいのお米が出てくるのかなというのはちょっと気になります」
山崎アナウンサー 「これまでも、出されていたコメの種類が違ったわけですからね。今回売り渡されるのは備蓄米10万トンと、前回の契約で買い手のつかなかった中小向けの2万トンの合わせて12万トンです。どちらも、2021年産の“古古古米”と言われるものです」
忽滑谷こころアナウンサー 「小泉大臣から、『2020年産の“古古古古米”も売り渡す』という話もありましたよね?」
山崎アナウンサー 「そうです。まずは2021年産“古古古米”10万トンに加えて、前回の売れ残りも放出します。その申し込み状況などを見てから、今後2020年産の“古古古古米”の売り渡し時期を決めるということです」
「小泉大臣は、受け付け開始1時間で30社ほどから申し込みがあったと話していましたが、その内訳はだいたい大手10社、中小10社、まちのコメ販売店10店で、ばらけているということでした」
鈴江奈々アナウンサー 「私たちがスーパー(など)で買う時の選択肢が広がっている中で、結局消費者が何を選ぶかで放出の具合も変わってくるのかもしれないですね」
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山崎アナウンサー 「そうですね。消費者の選択を見て、というのもあるかもしれませんし、どれぐらい実際に行き渡っているかというのも、企業の判断に関わってきます」
「今回、これまでに契約を結んだ事業者も申し込みができるということです。最初の随意契約で備蓄米を買い入れた大手59社すべてに、10日から11日にかけて連絡し、ズバリ『3回目の随意契約は申し込みますか?』と聞きました」
「every.調べでは11日午後3時半までに回答があった46社のうち、『申し込む』と明言したのは3社、『申し込まない』は24社、『未定』は19社という結果でした」
森アナウンサー 「圧倒的に申し込まない会社が多いんですね」
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山崎アナウンサー 「申し込むと回答したのは、コメの卸・インターネット販売を行う『東穀』と、全国27府県にドラッグストアを展開している『クスリのアオキ』、そして『イオン』です」
「東穀は『通販なので売れるのが早く、前回入札の令和3(2021)年産の20トンがほぼ売却予定のため、また申し込みをする予定』としています」
「またクスリのアオキは、既に申請を済ませています。『価格の高騰で家計の負担が増えているので、お客様の生活を支援したい』としています。イオンは5000トンで申請したことが11日分かりました」
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山崎アナウンサー 「申し込まないと答えた24社で多く聞かれた理由は『まだ前回の備蓄米があるから』というものでした。『オーケー』や『アイリスオーヤマ』、ドン・キホーテなどを展開する『PPIH』なども、こういった理由から今回は申し込まないということでした」
「さらに、関東でスーパーを展開する企業は『コメが古すぎる。普通のコメも出てきているし、新米が7月終わりに出るから』。西日本でスーパーを展開する企業は『1回目に申し込んだ分もまだ販売できていない。届くのがあす(12日)の予定なので』ということです」
「まだ販売しきれてもいないし、企業によっては届いてもいない現状です。まだ前回の分も販売できていないので、次を申し込む予定はないということでした」
森アナウンサー 「私も小さいものを買ってみようと探してみるけど、売ってないんですよ。前回の備蓄米が残っているのに、なんで次(の備蓄米)を放出するんですか?」
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山崎アナウンサー 「まだ前のものが残っている、さばけていないのになぜ…という方も多いと思います。ある農水省の職員は『小泉大臣は、需要があるうちは備蓄米をどんどん出していこうと考えている』と話します」
「また別の職員はこの狙いについて『残っている銘柄米もどんどん世に出さないと売れ残りますよ、というメッセージだ。しかも銘柄米も高いままでは売れないので値段を下げざるを得ない。そこを狙った戦略だ』と解説します」
鈴江アナウンサー 「銘柄米も一部では少し値下がりしてきているという話もありますが、全体的に価格高騰が落ち着いていく方向になるといいですね」
山崎アナウンサー 「備蓄米を放出していくことで、本当に備蓄米を含むコメ全体で適切な価格に落ち着いていくのか。今後しっかり見ていく必要がありそうです」
(2025年6月11日午後4時半ごろ放送 news every.「
」より)
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