( 300343 ) 2025/06/19 03:20:23 0 00 コンバインをめぐる発言が波紋を広げている(写真はイメージ)
小泉進次郎農水相が2025年6月17日、農業機械のリースを推進したいとの発言を行い、波紋を広げている。
■「持ち出させていただいた議題の1つというのは、農業機械も含めて......」
小泉氏は17日、経団連の筒井義信会長らと会談し、企業の農業参入の促進などについて語った。農水大臣と経団連の懇談は約10年ぶりだという。
会談後、小泉氏によると、会談では企業による農業参入促進の加速化やデジタル技術を活用したデータ連携利活用の促進、スマート農業機械などの新技術の開発利用・促進や、高速通信環境の整備、そして国際的なサプライチェーンの強化といった4点について、具体的に検討していくことで合意したという。
波紋を広げたのは、小泉氏による懇談終了後のコメントだ。
今後の展望に手応えを感じたと語った小泉氏は、「今日は役員の皆さんの中には、建設関係の皆さんもおいでで。今日私からも持ち出させていただいた議題の1つというのは、農業機械も含めて(の話)」と切り出した。
「『高い』と言われる農業機械だけども、むしろ例えばコンバインが今、2000万円で。米農家さんは2000万円のコンバインを1年のうち1ヶ月しか使わないんですよね」
高価格な農業機械について、「だとしたら普通買えますか? と」と購入の必要性に疑問を呈し、自身の思いを語った。
「むしろそれだったら、買うんではなくてレンタルやリース、こういったことがサービスとして当たり前の農業界に変えていかなきゃいけないんです」
建設業界と比較し、「今、建設業界を見ると、重機や建機のレンタルやリースって当たり前ですよね」。「どこの中小企業の建設業界の皆さんが、例えばある1つの事業や案件にしか使わない数千万、数億の機械を全部持ってるかと言ったら、そんな形になってないわけで」とした。
農業機械についても、「農業機械も本来であれば、個人個人で持っていたら、どう考えたって経済的にペイしないのに買ってしまってる。そして売ってる。私はこういったことも変えなきゃいけないと思ってるんです」と業界体質の変革を訴えた。
小泉氏の発言をめぐっては、SNSでは反発の声が相次いでいる。
農業に携わるXユーザーらからは、「農繁期はだいたい同時期で需要が集中=リースは逼迫し、農閑期は機械が遊ぶことになるのだが......農水省が予算を割いて必要十分な台数を用意してくれるのかな?? 」「一ヶ月しか使わないものをリース会社が採算合わないのにストックしますか?」など、困惑の声が相次いだ。
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