( 300373 ) 2025/06/19 03:54:21 0 00 石破茂首相
【カルガリー=田中一世】石破茂首相は17日(日本時間18日)、先進7カ国首脳会議(G7サミット)出席を終えてカナダ・カルガリーで記者会見した。物価高対策として自民党が参院選公約に盛り込む国民1人当たり2万円の給付金に関し、子供や低所得世帯への加算は令和6年度補正予算の給付と同じ約1400万世帯が対象になると述べた。給付額は「決して少なくはない」とし、消費税減税と比べて「はるかに効果的だ」との認識を示した。
物価高対策を巡っては与党が給付金を主張する一方、野党は消費税減税を訴えており、夏の参院選の大きな争点となる見通しだ。首相は会見で消費税について「社会保障に充てられる貴重な財源だ。減税は慎重な上にも慎重であるべきだ」と指摘した。その上で、物価高対応は「物価上昇に負けない賃上げの実現こそが基本であり、急務だ」としつつ、給付金は「困っている方々に重点を置くことができ、より早期の実施が可能だ」と強調した。
一方、立憲民主党が内閣不信任案を提出した場合の対応は「仮定の質問への答えは差し控える」と述べるにとどめた。同時に「政権与党としてコメ、エネルギーをはじめとする物価高、米関税措置への対応など喫緊の課題に決して間隙、隙間をつくることがないように全力を尽くす」と牽制した。
また、日米関税交渉に関しては「日米双方に利益となる合意が実現できるよう、日米間で精力的に調整を続けていく」と改めて語った。ガソリン価格上昇への対策に関して「中東情勢の混乱が長引き、ガソリンなど石油製品の価格上昇が続く場合に備え、国民生活に大きな影響を及ぼすことがないよう対応策の検討を指示した」と明らかにした。
首相はカルガリー国際空港を政府専用機で出発、帰国の途に就いた。
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