( 300678 ) 2025/06/20 04:15:34 0 00 日テレNEWS NNN
「インプラントメーカーから治療費の返還が受けられる」などといって患者から200万円をだまし取ったとして、千葉県の歯科医師の男が逮捕されました。10人以上の患者からあわせて1億円以上をだまし取っていたとみられています。
捜査関係者によりますと、千葉市で「高橋デンタルオフィス」を経営していた歯科医師の高橋仁一容疑者(58)は2021年、千葉県に住む患者の女性(50代)から現金200万円をだまし取った疑いがもたれています。
インプラント費用としてすでに200万円を支払っていた女性に対し、高橋容疑者は「講演会にあなたの症例を資料として提供し、治療費と同額をメーカーに提供すれば、メーカーからその現金と治療費の両方の返還が受けられる」などとウソをいって治療費とは別に追加で200万円を支払わせ、だまし取ったということです。
被害者が高橋容疑者から受け取った書類の写し
今回被害にあった女性が日本テレビの取材に応じ、当時の状況を語りました。
女性は、「協力金」として追加で200万円を要求された際、不信感を抱いたといいますが、「名医だと信じていた先生から言われたこともあり、払ったとしてもすぐに戻るだろう、そう考えました」と話します。
また、女性がすぐに現金を用意できない事情を伝えた際には、高橋容疑者から「そんなことは私は知りません!あなたが出せるか出せないかなんです!」と言われたということで、女性は「これから大事な手術を任せる医師を怒らせてしまった…と不安になり反省しました」「絶対優位な立場を利用した詐欺なので非常に悪質です」と悔しさをあらわにします。
高橋デンタルオフィス(現在は閉鎖)
この女性のほかにも十数人の患者が被害届を出すなどしていて、警察は高橋容疑者が同様の手口で複数の患者から少なくともあわせて1億円をだまし取っていたとみています。
関係者によりますと、高橋容疑者は去年6月にはおよそ17億円の負債を抱え破産。ビルの一室を借りていた診療所は、強制執行によって明け渡され閉鎖されています。
「高橋デンタルオフィス」は開業当初から資金繰りが厳しく、自転車操業状態だったといい、警察は経営難が事件につながったとみています。
また、警察には複数の患者からインプラント治療が適正に行われなかったり、個人的に貸した金が返ってこないといった相談も寄せられているということです。
今回被害にあった女性も「機材の都合」などと言われて施術を先延ばしにされ、2年ほど待っても治療が完了しなかったため、通院先の変更を余儀なくされたということです。
警察は被害の全容解明をすすめています。
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