( 301605 )  2025/06/23 05:47:54  
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 免許停止中に交通事故を起こし、その場から逃走したとして、静岡県浜松市内に住む22歳の女が逮捕されました。 

 

 一体どのような事案だったのでしょうか。 

 

事故のイメージ画像[画像:PIXTA/イメージです] 

 

 この事件は6月11日、静岡県浜松市の駐車場で免許停止処分中だった22歳の女がクルマを運転し、別の駐車車両に衝突したにもかかわらず現場から逃走したというものです。女は道路交通法違反(無免許運転、事故不申告)の疑いで逮捕されました。 

 

 事故発生時は、衝突された側のクルマに男性が乗っていたため警察に通報し、警察が防犯カメラの映像を解析するなどして運転していた女を特定したとのことです。なお、男性にケガはありませんでした。 

 

 逮捕された女は警察の調べに対し、事故を届け出ずに現場から逃走したことは認めた一方で、無免許運転に関しては「運転してはいけないという意味が分からない」などと供述し、容疑を一部否認しているとのことです。 

 

 この事案のように、「無免許運転」は免許を持っていない人が車両を運転したケースに限らず、免許の有効期間が切れているときや、免許の取り消し・停止処分を受けた後に車両を運転したケースなども該当します。 

 

 また、公道ではなく店舗の駐車場内などであっても、不特定多数の車両や歩行者が自由に通行できる場所であれば道路交通法上の道路とみなされ、交通違反が適用される可能性があります。 

 

 今回逮捕された女がどのような理由で無免許運転をしたかは明らかになっていませんが、ドライバーは「駐車場だから運転しても大丈夫、無免許運転に当たらない」と安易に判断しないことが大切です。 

 

 無免許運転で検挙された場合、刑罰として3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処される可能性があるほか、違反点数25点で免許取り消し処分を受けることとなります。 

 

 そして交通事故を起こしたときは、どんな軽微な事故であっても事故の発生日時や場所、負傷者の数・程度などを警察に届出なければなりません。 

 

 事故の届出を怠ると、報告義務違反として3か月以下の懲役または5万円以下の罰金を科せられる可能性があります。 

 

 今回のニュースに対しては、インターネット上で「意味がわからないなら、二度とハンドルを握ってはいけません」、「こんな者には一生免許を与えてはいけない」、「反省しているのか」といった厳しい声が相次いでいます。 

 

 さらに「免許証がなければ運転できないようなクルマを作ってほしい」、「今までいろいろなクルマやバイクを乗り換えてきたけど、買う際に一度も運転免許証の確認をされた事がありません。これだけ無免許運転が増えているのだから、せめて購入時、車検時、点検時に運転免許証の確認を店側に義務付けないといけないと思う」などの意見も寄せられました。 

 

 現状は、クルマとクルマの鍵があれば、運転免許を持っていなくても運転できてしまうため、無免許運転に対しては根本的な対策が必要と考える人も少なくないようです。 

 

※ ※ ※ 

 

 警察庁の統計によると2024年中、無免許運転の検挙件数は1万8031件であり、1日あたり約50件が検挙されている計算です。 

 

 この統計から分かるように無免許運転は依然として多く、警察による取り締まりの強化に加え、無免許運転ができないような車両・社会の仕組みづくりも求められています。 

 

元警察官はる 

 

 

 
 

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