( 302450 )  2025/06/26 06:00:24  
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武藤絢子さん(仮名・38歳)。深夜バスで片道10時間かけて子供と大阪・関西万博に行った武藤さん。元夫からの養育費の停止が生活に影を落とす 

 

物価高や税金・社会保険負担の増加で「中流」と言われた人たちの暮らしぶりが貧民化している。もはや「普通に生きるのもツラい」との声も聞こえるなか、取材班は3700人の中流層にアンケートを実施。裕福ではないが貧しくもなかった“平均的”暮らしは今、どう変わってきているのか?貧民化する「令和の中流」の実態を明らかにした。 

 

「先日、仕事にも役立つかもと思い、息子と大阪万博に行ってきました。片道5000円の深夜バスでの0泊3日の弾丸旅行ですが……」 

 

こう話すのは、小学2年生の子を持つシングルマザーの武藤絢子さん(38歳)だ。現在、70代の母親と3人で暮らしながら、ベンチャー企業の役員秘書兼広報担当者として働いている。年収は500万円だが、母親の年金を合わせると世帯年収は600万円弱になる。 

 

「何年も年収が上がらないし、3年前に元夫からの養育費の支払いが止まったので生活はカツカツ。 

 

子供にはお腹いっぱい食べさせたいので、自分は一日1食にし、賞味期限切れ間近の商品を売る店で1kg498円の冷凍唐揚げや500g30円のお漬物を買ったりして食費を削ってます。 

 

子供の服やおもちゃはママ友からのもらい物が多い。シンママを公言してると、周りが気を遣ってくれるんです」 

 

目下の不安は住宅ローンの支払いだ。 

 

数年前に都内の中古物件を4000万円で購入し、月9万円のローン返済を行っていたが、昨今の金利上昇で今は10万円に……。 

 

中流シンママの生活は着実に苦しくなっているようだ。 

 

今回SPA!では世帯年収400万~700万円未満を「中流」と位置づけ、2人以上世帯で首都圏および大阪・名古屋などの大都市で暮らす30~50代男女3700人に5月28日から6月3日にかけてアンケートを実施した。その調査対象の主な属性分布は下記のとおり。 

 

子供あり・なし 

子供あり 71% 

子供なし 29% 

 

働き方 

会社員(正社員) 71% 

会社員(契約・派遣) 8% 

公務員 4% 

自営業 7% 

専業主婦 10% 

 

世帯年収 

400万~500万円 37% 

500万~600万円 49% 

600万~700万円 14% 

 

給料が何年も上がらない! 1638人 

 

中流層3700人のほぼ半数が給料が上がっていないと回答した。 

 

取材・文/週刊SPA!編集部 

 

―[[中流貧民]3700人の肖像]― 

 

日刊SPA! 

 

 

 
 

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