( 303455 )  2025/06/30 03:28:35  
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三原じゅん子大臣 

 

【全2回(前編/後編)の前編】 

 

 通常国会最終盤の6月21日、参議院では異例の土曜審議が開かれていた。野党提出の法案は結局、本会議採決には至らなかったのだが、その攻防のさなか、三原じゅん子・内閣府特命担当大臣(60)は国会に背を向け、ひそかに「アンチエイジング」に精を出していた。 

 

 *** 

 

 第217通常国会は、さる6月22日に閉会。が、その前日には、野党が提出したガソリン税の暫定税率廃止法案を巡って、なおも質疑が続けられていた。 

 

「暫定税率は現在、ガソリン1リットルあたり25.1円が上乗せされています。法案は、これを7月1日から廃止するというもので、立憲民主や国民民主など野党7党が11日に共同で提出していました。衆議院では20日の本会議で法案が可決され、続いて参議院でも審議入り。21日の財政金融委員会(財金委)で質疑が行われたのです」(全国紙デスク) 

 

 衆院とは打って変わって与党が過半数を占める参院では、仮に本会議の採決に至っても法案成立の見込みはない。それでも、 

 

「不測の事態に備え、自民党はこの日、所属の参院議員に『禁足』を指示していました」(同) 

 

 禁足とは「一定の場所から外へ出るのを禁じる」との意味だが、国会用語では審議や採決などに備え、各党が所属議員に対し、国会の周辺で待機させる措置を指すものである。 

 

「おおむね本会議場まで30分以内に戻れる範囲にいることが求められます。通常は国会内をはじめ、議員会館の事務所などで待機することになる。21日の場合、全ての参院議員を間違いなく本会議に出席させるため、自民はこうした通知を出したのです」(同) 

 

 会期末の土曜日に似つかわしくない緊張感が漂っていた同日、本誌(「週刊新潮」)は国会周辺で三原大臣の姿をキャッチした。2010年7月の参院選で初当選し、現在3期目。昨年10月に発足した石破政権で初入閣したご本人は、内閣府特命担当大臣としてこども政策や少子化対策、若者活用などを担う。併せて女性活躍や共生社会の分野も任命され、11月に成立した第2次石破内閣でも留任して現在に至っている。 

 

 異例の審議が続く中、閣僚はいかなる動きを見せるのか。本誌がその行方を追うと、当日の昼下がり、三原大臣が向かった先は、永田町から直線距離で5キロほど離れた高層ビルの立ち並ぶ西新宿であった。 

 

 とはいえ、都議選の投開票を翌日に控えた都庁を視察したわけでは決してない。目的地は、その近くにある複合施設に入居している美容外科であった――。 

 

 

 美容外科業界の最大手「SBCメディカルグループ」が運営する「湘南美容クリニック」に三原大臣が到着したのは13時少し前。スタッフの出迎えを受け、そのまま院内へ。こちらで3時間余りを過ごした後、事務所の関係者らしき男性が運転する横浜ナンバーのワンボックスカーで立ち去っていった。その頃、肝心の国会はといえば、 

 

「参院財金委に先立って開かれた理事会では、委員会での質疑後にすみやかな採決を求める野党に対し、丁寧な審議が必要だとする与党は応じず、協議はまとまりませんでした」 

 

 とは、先のデスク。 

 

「午前中から始まった委員会はいったん休憩に入り、13時過ぎから再開されましたが、採決について与野党の合意が得られなかったため、自民の三宅伸吾財金委員長が散会を宣言しました。これに反発した立憲民主ら4党は委員長の解任決議案を提出し、本会議での採決を求めたものの、与党が多数を占める議院運営委員会はこれを否決。散会が決まり、法案は会期末で廃案となりました」(同) 

 

 かように激しい攻防が繰り広げられていたというのに、三原大臣は「禁足」などどこ吹く風、一人プライベートタイムを満喫していたのである。 

 

 政治ジャーナリストの青山和弘氏が言う。 

 

「禁足が出されたからといって“国会周辺から全く離れてはいけない”というわけではありません。ただし外出するにしても、すぐ戻れるようにしておくのが原則です。例えば、連絡が取りづらくなる映画館やプールなどに行くことは認められません」 

 

 前出のデスクによればこの日、自民党の禁足は「16時ごろに解かれた」とのこと。一方、あらかじめ議事堂の玄関で登院表示盤のボタンを押していた三原大臣は、議員バッジを着けたまま、右手にはスマートフォンを握ってクリニックに現れている。それはまるで、 

 

〈国会を抜け出してはきたが、いつでも連絡はつく態勢にある〉 

 

 とでも言いたげなたたずまいであった。が、映画館やプールと同じく、美容クリニックでの施術中に電話一本で30分以内に永田町へ舞い戻れるはずがない。先の青山氏も、こう指摘するのだ。 

 

「結果的には本会議での採決は流れましたが、野党との交渉次第ではその可能性も当然あった。だからこそ禁足がかかったのでしょう」 

 

 大臣の身でありながら無断外出を“うまくやった”などとほくそ笑んでいるのならば、まったくの了見違い。加えて、大臣自身がそもそも参院財金委の委員でもあるのだから、何をか言わんやである。 

 

 後編【国会を抜け出して美容整形クリニックで3時間も… 三原じゅん子大臣の行動について24歳年下の夫を直撃すると】では、三原氏と当該クリニックの浅からぬ“関係”、そして私設秘書で24歳年下の夫・中根雄也氏に直撃した際のやりとりについて詳しく報じる。 

 

「週刊新潮」2025年7月3日号 掲載 

 

新潮社 

 

 

 
 

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