( 303610 ) 2025/06/30 06:31:06 0 00 残クレで「ヴェルファイア」を買って、ローン残高“500万円”です。残クレをやめたい場合「途中解約」は可能ですか? 全額を一括返済する必要があるでしょうか?
残クレで買った憧れのヴェルファイア。しかし残クレの評判を聞くとあまり良くなく、途中でやめたいと思う人も少なからずいるようです。もし5年間の残クレでクルマを買った場合、中途解約はできるのでしょうか。本記事でその答えと対処法を解説します。
まずは簡単に残クレの仕組みを再確認していきましょう。ここさえ押さえておけば残クレのカラクリなども理解できます。
■残価設定ローンとは 「残クレ(残価設定クレジット)」とは、クルマの購入時に将来の下取り価格(=残価)をあらかじめ設定し、その残価を差し引いた金額を分割で支払っていくローンです。
例えば車両価格700万円のヴェルファイアに対して、5年後の残価を350万円と設定した場合、残価を差し引いた350万円を5年間、ローンで支払う形になります。
「残クレは自分自身のクルマではなくリースと同じだ」と言われることも多々ありますが、返却前提のローンではありますが、クルマを担保としてローンを組んでいるだけですのでリース(リース会社からクルマを借りる契約)とは意味合いが異なります。
■月々の支払いが軽く見える理由 残クレは残価分の支払いを最終回に据え置くため、月々の支払いが少なく見えます。しかし、あくまで支払いを先延ばしにしているだけで、最後にまとまった金額が残っている点は注意が必要です。
■契約満了時に選べる3つの選択肢 契約期間(一般的に3~5年)が終了すると、次の3つの選択肢から進路を決める必要があります。
●残価を一括で支払い、クルマを買い取る ●残価を支払わずにクルマを返却してローンを終了する ●新しい車に乗り換える(購入方法に制限なし)
■返却条件に注意 残クレの契約期間終了時にクルマを返却する際、走行距離や傷や凹みの有無によっては、返却を拒否されたり追加料金を請求されたりすることがあります。また事故でフレームを修正してしまった場合、一発で返却不可となるので注意が必要です。
残クレは普通のローン商品なので、条件を満たせばやめることができます。ここでその流れを見てみましょう。
■途中解約は可能 残クレ契約は、途中でやめることも可能です。ただしその場合は、据え置かれている残価を含んだローンの残債を一括で支払う必要があります。例えば、今の時点で500万円の残債があるなら、それを一括で完済しなければ途中解約できません。
■一括返済が難しい場合の対応 「一括で500万円は厳しい……」という人も多いと思います。その場合は、銀行や信用金庫などのマイカーローンに借り換える方法があります。金利や審査条件は異なるため、複数の金融機関を比較検討するのがポイントです。
■まずは残債の確認を ディーラーやローン会社に連絡し、現在の正確な残債額や契約条件を確認しましょう。そのうえで、「一括払い」「ローンの借り換え」「クルマそのものの売却」といった選択肢のなかから、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
ローン残債が500万円の場合、解約には500万円の資金が必要になります。ここでは、どのように残債を返済するために工面すれば良いのかを解説します。
■クルマを売却してローンを終わらせる ヴェルファイアを買取業者に売却し、その代金で残債を一部または全額返済する方法もあります。ただし、査定価格が500万円に満たない場合は、その差額を自分で補わなければなりません。
■自己資金で不足分を補填 例えばディーラーもしくは買取業車におけるクルマの査定額が450万円で、ローンの残債が500万円だった場合、50万円の不足が発生します。この差額は現金で支払うか、再ローンでまかなう必要があります。
■借り換えローンで計画的に返済 一括返済が難しい場合は、銀行系マイカーローンなどへの借り換えが有効です。金利が低い商品を選べば、月々の負担を抑えつつ返済を続けることができます。
残クレを「月々の支払いがきつくなったから」という理由で唐突にやめてしまうと、かえって損をする可能性もあります。クルマの現在価値・ローン残高・手元資金を冷静に見極めて判断することが大切です。
執筆者 : 宇野源一 AFP
ファイナンシャルフィールド編集部
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