( 304160 )  2025/07/02 06:45:15  
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写真:Impress Watch 

 

Amazonは、新たにデリバリーステーションを6拠点開設し、夜間に注文で翌日までに届ける配送を2025年度中に全国に展開する。また、当日配送が可能な拠点も全国に新設する。 

 

配送拠点となる「デリバリーステーション(DS)」を日本全国6カ所に新たに開設するほか、商品の保管・梱包を担う物流拠点「フルフィルメントセンター(FC)」の一部機能とDSの機能を担い当日配送を提供するための新しい拠点を16カ所で展開。また夜間に注文した商品を翌朝に受け取れる配送オプションの対象地域を2025年中に順次拡大する。 

 

新設の配送拠点・岡山南デリバリーステーション(岡山県):4月 

・千葉柏デリバリーステーション(千葉県):4月 

・福岡北九州デリバリーステーション(福岡県):5月 

・北海道北広島デリバリーステーション(北海道):8月 

・東京江東2デリバリーステーション(東京都):9月 

・石川野々市デリバリーステーション(石川県):9月 

 

DSは、注文された商品を全国の物流拠点であるFCから集約する、Amazonのラストワンマイルの起点となる場所。今回新設される6拠点のうち、石川県は初めての開設となる。 

 

岡山県に開設されるDSでは、従来の拠点に比べて、温室効果ガスの削減につながる様々な技術を導入する。太陽光パネルの設置、高窓による自然採光の導入、人感センサー付きの照明、電気自動車専用の充電施設、断熱性の高い壁の取り入れや水使用量削減につながる雨水再利用タンクなどを活用し、省エネを推進するとともに、再生可能エネルギーの利用を進める。 

 

また、FCとDS両方の機能(商品の入荷、保管、梱包、仕分け、配送)を兼ね備えた当日配送専用の拠点も25年に16拠点開設。入荷から出荷までのオペレーションを簡略化し、最大で数万点の商品の当日配送を実現する。 

 

当日配送に対応するストアも強化。数万点の商品を最短6時間で配送するエリア限定の「エクスプレスマート」を、関東近郊で展開している。これにより日用品の当日入手を可能としている。 

 

加えて、注文から翌日までに届ける配送の対象地域を拡大する。午後11時59分までの注文を翌日に届けする配送オプションは、2025年中に全国に順次拡大し、スピード配送をより多くの地域で利用可能とする。また、一部地域では午後1時頃までに注文した商品を当日の夜間帯に配達する配送オプションも拡大していく。 

 

■ デリバリーステーションに新技術導入 

 

Amazonでは、デリバリーステーション投資において様々な新技術を導入。日本でも展開している。 

 

「Auto Divert to Aisle or ADTA(ADTA)」は、人間工学に基づいた高さで作業者に荷物を渡すもの。日本でも導入されている。 

 

Single Lane Auto Divert to Fingerは、コンベヤーベルト上の梱包された商品流れを自動的に管理し、必要な場所に送るもの。働く人たちが手動で荷物を押したり振り分けたりする必要がなくなる。 

 

Robotics Labeler System or RLS(RLS)は、梱包された商品へのラベル貼付を自動化し、デリバリーステーションで仕分けを行なう際に繰り返し発生する、手作業でのラベル貼りの作業を削減する。 

 

Robotics Unloader for Unwieldy Shipments(RUFUS)は、より重い商品の積み下ろしを行なうことができる。 

 

テスト中の技術が「Matrix」。梱包された商品の仕分けの際に、最適な経路を決定するため、日本とヨーロッパでテストを実施している。Matrixにより、働く人たちが荷物を手で押したり、手を伸ばしたり、手動で商品を取り扱う必要性を最小限に抑え、より効率的で人間工学に基づいた作業環境を創る。 

 

Impress Watch,臼田勤哉 

 

 

 
 

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