( 306195 )  2025/07/09 08:49:42  
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RAB青森放送 

 

特集は参議院選挙、各陣営が力を入れる交流サイト・SNSについて考えます。 

SNSは情報を広く伝えられる一方で、他県の過去の選挙では真偽不明の情報も出回り問題となりました。 

有権者はどう向き合えば良いのでしょうか? 

 

 

選挙は従来、街頭からの訴えが中心でしたが、今回の参議院選挙で各陣営は、ネットやSNSを使った発信にも力を入れています。 

 

★青森放送 油川修一記者 

「Xで参院選と検索すると候補者の写真や動画がたくさん出てきます」 

 

県内の立候補者もそれぞれSNSを活用。 

X(旧Twitter)では自身の活動や訴えを、写真やショート動画などを使って発信する様子が見られます。 

Xだけではなく、他のSNSでも動画などを投稿してアピールする候補者もいます。 

 

手軽に情報収集と発信ができるのがSNSの魅力ですが、リスクも存在します。 

去年の都知事選や兵庫県知事選のように、誤った情報や極端な主張が、選挙に強い影響をおよぼすケースも増えています。 

 

★弘前大学教育学部 蒔田純准教授 

「いずれにしてもSNS上の世論が影響力を増しているのは確実」 

「政治家側も有権者側も、それを無視できない選挙となっている」 

 

こちらはインターネットの利用者のうち、どのくらいの人がSNSを利用しているかを示したグラフです。 

20代をピークに幅広い世代で使われているのがわかります。 

全体では8割を超える人が利用しています。 

選挙での利用について県民は… 

 

★県民 

「SNSで情報をまとめてくれる人もいるので、そういうのを見たりとか」 

「入口はSNSかもしれない、それで気になって深堀する」 

「(SNSは)いろんな情報が多すぎて、自分にはあまり活用するのは難しいと思って新聞やテレビを活用していました」 

 

「SNS世代」の学生に聞くと… 

 

★専門学生 

「SNSかな『Twitter』とか『TikTok』とか」 

「周りの人も選挙権を持っているのでその声も聞いて」 

 

★大学生 

「SNSって見た目重視でできちゃう ぱっと見で良い感じの戦略ができるからこそ、簡単に信じることはできない」 

「(ネット・SNSは)全部が正しい情報ではないので、どれが正しい情報か自分で取捨選択しながら見るようにしています」 

 

なぜ強い影響力を持つようになったのか? 

専門家は政治的な切り抜き動画の拡散が一因にあると分析します。 

 

★成蹊大学 伊藤昌亮 文学部長 

「親しみを抱かせるのが動画の伝え方の第一歩。しかし、人は親しみだけでは投票所に足を運ばない」 

「投票所に足を運ぶためには逆に『憎しみ』が必要で」 

「『この人たちのためにあなたが苦しんでいる』そうやって敵を定めることなんですよね」 

 

「憎しみ」などの感情が投票行動につながりやすいのは、日ごろから使い慣れていて警戒心が強い「SNS世代」ではなく30歳代、40歳代、50歳代の働き盛り世代だと指摘します。 

 

★成蹊大学 伊藤昌亮文学部長 

「中年の人たちは自分で税金を払う社会保険料を払う 払っていることがたいへんなんですよ」 

「動画には音楽がついていたり、いろんな雰囲気でなんとなくそれを理解する感情的な理解という側面が強い。やっぱり言葉を通じて政策を理性的に理解するそこをとにかくやった上で考えてみる」 

 

SNSには同じ考えが優先的に表示されたり、真偽不明の情報も表示されることを有権者は理解し、しっかり出所を確かめ見極めることが必要です。 

 

 

 

参議院選挙にあたり、村上総務大臣は次のような談話を発表しています。 

「SNS上の情報にはさまざまなものがあり正確性を的確に判断することが重要だ。SNSの発信、拡散に当たっては真偽をよく確かめる必要がある」としています。 

 

 

 
 

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