( 307506 ) 2025/07/15 03:06:47 0 00 自民・森山幹事長のお膝元鹿児島で“異変” 重鎮の娘反乱で揺れる保守王国
いよいよ投開票まで1週間を切った参院選。番組が注目したのは鹿児島選挙区です。「保守王国」に前代未聞の出来事が起きていました。
参院選投開票日まで、あと6日。各党の党首クラスが次々と鹿児島入り。今、かつてない戦いが始まっています。
立憲民主党 小沢一郎議員(83) 「今まで、自民党の絶対の地盤だと言われていた、この鹿児島もその一つだ。だけど、その神話は崩れつつある」
「保守王国」鹿児島で、前代未聞の出来事が起きています。
鹿児島の選挙区は、改選定数1の「1人区」。前回の参院選では、自民党が全国32ある1人区で28勝。つまり、1人区をいかに制するかが、選挙全体の命運を左右するのです。
異変の発端が、無所属で立候補した尾辻朋実さん(44)。
尾辻候補 「朝一だから、まだ化粧したてだったんですよ。お母様に声をかけていただいて。年配の女性の人。『化粧してないとこが、いいわー』って言われて」
父は参議院の議員を6期36年務めた、自民党の重鎮・尾辻秀久さん。尾辻さんは長年秘書として父を支えてきました。ところが今回、彼女を推薦したのは立憲民主党。自民王国で、まさかの「反乱劇」が起きたのです。
尾辻候補 「モノの値段が上がるということは、これにきちんと賃金上昇を追い付かせることができれば、必ず今の子どもたちの時代は、若い人たちの時代は、もう一度日本の経済が右肩上がりになる」
重鎮の娘が、なぜ自民党に背を向けたのでしょうか?きっかけは、父・秀久さんの政界引退。後継候補を決める公募に尾辻さんも手を挙げましたが、自民の公認は得られませんでした。
「鹿児島県民の皆様の信託を受けられるかどうか、これは別の話である。立候補を模索する、このことを諦めない覚悟をしました」
このまさかの出馬に、強い危機感を抱くのは、鹿児島がおひざ元の自民・森山裕幹事長(80)です。
森山幹事長 「鹿児島らしくない選挙になっているのは残念」
鹿児島では、1人区負けなしの自民が擁立したのは園田修光さん(68)。
森山幹事長 「園田さんに、なんとしてもお力をいただきたい」
園田さんは、衆・参合わせて10年の国会議員を務めた、知名度も実績もあるベテランです。
園田候補 「きょうは小泉さんに来ていただきました」
小泉進次郎農水大臣も13日に鹿児島入り。この選挙にかける本気度がうかがえます。
園田候補 「これから農林大臣のもとで日本の農家を守る、そして日本の食料基地である、この鹿児島を守っていける政策を作っていただかないといけません」 「ただ、不安なことは投票に『小泉』と書かれては、私の投票にならない」
小泉農水大臣 「この鹿児島で園田さんが勝てるかは、鹿児島の1議席の問題ではなく日本の行く末を担っている。それぐらい重みのある1議席」
園田陣営からは、尾辻さんへの厳しい声も…。
自民党 宮路拓馬外務副大臣(45) 「自民党の公募に漏れたから他党で出る。それが果たして政治信念に基づくものなのか」
尾辻さんは…。
尾辻候補 「ご自身の支持政党とか、今までの支持政党とか、心の中の思想とか信条とか、いろんなものがあると思いますけど、鹿児島を代表して鹿児島の声を、汗をかいてみんなから聞いて、永田町に届ける」
異例の構図が、地元に波紋を広げています。
そこに割って入る、もう一人の候補。
参政党 神谷宗幣代表(47) 「1、2、参政党!」
参政党の新人候補・牧野俊一さん(39)。職業は医師です。
牧野候補 「日本人ファーストという政策を掲げていますけれども、我々参政党はすべての品目において最低でも5%、そして最終的には段階的に、この消費税という税金を廃止していきたい」
ANNの最新調査では、参政党は比例の投票先で、自民・立憲に次ぐ3位の支持。保守層の受け皿を狙う勢力です。神谷代表も鹿児島に入り後押し。
神谷代表 「国民が怒ってるんだよと。今の政治に不満を持ってるんだよということを、政府にぶつけないとダメです」
SNSや街頭での発信力を強みに、独自のスタンスで、新たな支持層の取り込みを狙います。
さらに、NHK党からは山本貴平さん(50)が出馬。外国人の不法滞在や、オーバーステイ問題に焦点をあて、その早期解決を公約に掲げます。
鹿児島で起きたかつてない構図。果たして自民王国の行方は、どうなるのでしょうか。
テレビ朝日
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