( 307534 )  2025/07/15 03:40:20  
00

1939年頃の国鉄東海道線の西之宮駅の表示板では、ローマ字が戦前から使用されており、訓令式「NISINOMIYA」だった。

旧表記の「NISHINOMIYA」は問題視されて塗りつぶされ改訂された。

戦後はGHQの指導により再びヘボン式が採用された。

今般、文化審議会がローマ字のつづり方を70年ぶりに変更する方針を決定。

現在の主な表記法は、1937年の訓令式と戦後普及したヘボン式の二つで、訓令式は定着せず、特に固有名詞表記に対してヘボン式が広まっている。

結果、今後は基本的にヘボン式を採用することが決まった。

(要約)

( 307536 )  2025/07/15 03:40:20  
00

1939年ごろの国鉄東海道線(当時)の西之宮駅の表示板。ローマ字は戦前から使われており、この駅名表示は訓令式の「NISINOMIYA」となっている。以前はヘボン式でHが入った「NISHINOMIYA」と書かれていたのが問題となり、塗りつぶした上で書き改められたという。鉄道のローマ字表記は、敗戦後に連合国軍総司令部の指示によりヘボン式に戻された 

 

 ローマ字のつづり方が70年ぶりに変更される。国の文化審議会が14日、変更する答申案を決定した。「ち」はこれまでの「ti」から「chi」となるなど、英語のつづりに近い「ヘボン式」をベースにした案となった。 

 

 ローマ字のつづり方は主に2種類ある。一つは1937年の「内閣訓令」で定められた訓令式で、「ち」を「ti」、「じゅ」を「zyu」とするように、日本語の50音図にもとづいて子音と母音を規則的に配置するものだ。もう一つはヘボン式で、「ち」は「chi」、「じゅ」は「ju」となる。戦後、連合国軍総司令部(GHQ)が駅名などの表示に用いたため身近な存在となった。 

 

 54年の内閣告示は、「一般に国語を書き表す場合」は訓令式を用いると定めた。当時は、ローマ字で日本語の文章をつづることが想定されていたためだ。だが、こうした使用は実際には定着せず、固有名詞などの発音を対外向けに表記するといった用途が多くなった。 

 

 訓令式のつづり方が現在社会で定着していないという問題意識から、審議会は2022年から検討を進め、今回、基本的には「ヘボン式」を採用することが決まった。 

 

朝日新聞社 

 

 

 
 

IMAGE