( 307621 )  2025/07/15 05:20:50  
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産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が12、13両日に実施した参院選の中盤情勢調査では、立憲民主党が選挙区での戦いを優勢に進めていることが分かった。選挙戦を左右する「改選1人区」では共産党を含む他の野党との選挙協力が奏功し、参政党が自民党の支持層を切り崩す運にも恵まれた。ただ、党勢のバロメーターである比例代表は、選挙区での健闘がそのまま支持に結びついておらず、勢いはない。 

 

立民の野田佳彦代表は14日、福岡選挙区(改選数3)で立民現職の応援演説を終えると、野党系無所属が戦う沖縄選挙区(同1)に飛んだ。12、13両日は立民候補の接戦が伝えられる青森、宮城、福島、岡山の各1人区、京都選挙区(同2)を重点的に回った。いずれも与野党伯仲の選挙区ばかりで、横一線の激戦を繰り広げている。 

 

今回調査の結果、立民は改選22議席から20議席台後半に増やすとみられる。主に選挙区で議席を上積みする見通しだ。 

 

特に1人区では、前回調査で野党系候補が優勢とみられる選挙区が8だったのに対し、今回は10選挙区でリードする。立民は共産が候補者を擁立しなかった1人区で優勢に戦い、これまで与党と議席を分け合う傾向が強かった改選複数区でも堅調だ。 

 

選挙区での戦いぶりについて、立民幹部は「手堅く頑張っている」と満足げに語り、別の幹部は「与党に逆風が吹いている」と分析した。 

 

もっとも与党が激しい逆風に見舞われているのに対し、立民を後押しするのはそよ風程度だ。今回の調査では参政が選挙区・比例の双方で議席を伸ばすとみられ、2桁議席も見えてきた。「手取りを増やす」と訴える国民民主も改選4議席から2倍以上伸ばしそうだ。 

 

一方の立民は選挙区で先行するものの、比例では苦戦する。立民ベテランは「比例が全然、伸びない」と語り、勢いに乗り切れない状況にいらだちを見せた。(千田恒弥) 

 

 

 
 

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