( 307671 )  2025/07/15 06:22:37  
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専門店が続々オープンするなど、昔からのおかずの定番「アジフライ」の人気がジワジワ上昇中。そのワケは?  

 

■1600円で「アジフライ」食べ放題 

 

「今、全国で“アジフライブーム”が起こっている」 

 

そう語るのは、日本の水産業界を140年以上追い続ける業界誌『水産界』の内堀湧太さん。 

 

確かに、大手お弁当チェーンの『ほっともっと』では、4月から人気の「のり弁」の新作として、アジフライを主役にした「アジフライのりタル弁当」(500円)を販売。発売1か月で人気ランキング2位になっています。 

 

さらに、レンチン約1分で揚げたてが味わえる冷凍食品「今日のおかず レンジでできるあじフライ」(ニッスイ/2枚入・430円※オープン価格)も3月から発売。 

 

中でも話題なのは、平日から大行列ができる『三陽食堂 東京駅ヤエチカ店』(東京・八重洲)です。 

 

揚げたてのアジフライが食べ放題で1600円。ご飯とスープ、アジのたたきの小鉢が付く定食スタイルで、時間制限もナシです。 

 

食べ放題だけに、1枚のサイズが小さいのかと思いきや… 

 

THE TIME,マーケティング部 西堀文部員: 

「すごい大きい、しかも分厚い。カリッカリに揚がっていてサクサクのホクホク。身がキュッと締まっていて甘みがスゴい」 

 

この店のアジフライは、開きではなく、半身だけを使う「フィレタイプ」。肉厚でふっくらした仕上がりになると専門店でも主流になりつつあるといいます。 

 

これまで一番食べたのは、一般の女性で“50枚”とのことですが、採算は合うのでしょうか? 

 

『三陽食堂』吉村 聡さん: 

「自社が水産加工会社で、そちらの直営店。“長崎県松浦市のアジ”を安く手に入れられので大丈夫です」 

 

■ブームの火付け役は“アジフライの聖地” 

 

その「長崎県松浦市」という町、業界誌『水産界』の内堀さんによると… 

 

一般社団法人『大日本水産会』漁政部・内堀湧太さん: 

「“アジフライブームの火付け役”。松浦市はアジの水揚げ量が日本でNo.1と言われ元々刺身として売り出していたが、2019年に“アジフライの聖地”として町おこしを始めた」 

 

 

刺身では全国の港町と差別化できないと、町をアジフライに特化。 

海が見渡せるスポットなどに“アジフライのモニュメント”が飾られ、24時間年中無休の“冷凍アジフライ自販機”も。 

列車の吊り革にも、アジフライの食品サンプルが取り付けられるなどアジフライ一色です。 

 

さらに・・・ 

 

内堀さん: 

「品質にもこだわっていて、『アジフライ憲章』という町独自のルールを設定している。こうした品質のルールを設けるのは松浦市だけではないかと」 

 

2021年には魚市場の大幅改修も進み“高品質のアジ”を供給できる体制に。 

町をあげて「アジの鮮度を保つ体制の整備」などに取り組み、安定供給できるようになった“松浦アジ”が全国に流通した結果、ブームに繋がったといいます。 

 

■アジフライ×卵とろ〜りチーズ 

 

今では多くの専門店が松浦アジを使用するようになり、“一風変わったアジフライ”で人気になっている店も。 

 

『トーキョーアジフライ』(東京・千代田区)では、骨まで丁寧に取って下処理したフィレタイプの松浦アジを使った「手仕込みアジフライ定食」(1980円)が人気で、その食べ方にこだわりが! 

 

店長・宮木聡司さん: 

「アジフライをご飯の上にそのまま乗せて、卵黄の醤油漬けをアジフライの上にのせる」 

 

さらにその上からパルメザンチーズをかけて“TKGスタイル”で食べる新感覚アジフライなのです。 

 

西堀部員: 

「なんか全然味が違う、イタリアン。アジがすごく爽やかな味」 

 

■老舗鮮魚店のボリュームサンド 

 

神奈川県の逗子海岸から徒歩30秒のところにある老舗鮮魚店『魚平商店』(逗子市)でも、ここでしか食べられないアジフライがあります。 

 

それが、金曜日と土曜日のみ数量限定販売される「FLATFISHのアジフライサンド」(650円)。 

 

食パンに挟まっているのは、3代目若女将が現地で食べて感動したという松浦アジをほぼ丸1匹分使ったフライ。 

自家製タルタルソースもたっぷりで、千切りキャベツも加わりド迫力かつ贅沢なサンドイッチです。 

 

西堀部員: 

「衣がまずサクサクで、タルタルの?ちょっと甘めの卵と、キャベツもたっぷり入っててシャキシャキ。食感がめちゃくちゃ楽しい」 

 

週末は行列ができるほど人気で、目の前の逗子海岸の景色を見ながらアジフライサンドを楽しむ人も多いとのこと。 

 

様々なスタイルに進化するアジフライの人気が広がっています。 

 

(THE TIME,2025年7月11日放送より) 

 

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