( 310931 )  2025/07/27 03:21:18  
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(左から)れいわ新選組の山本太郎代表、社民党の大椿裕子副党首、ラサール石井氏、立憲民主党の小沢一郎氏、法政大の山口二郎教授 

 

先の参院選で大敗した石破茂首相(自民党総裁)を巡って退陣圧力が強まる中、れいわ新選組や社民党など自民外から石破首相の続投を望む声が上がっている。かつて安倍晋三政権に厳しく対峙(たいじ)した顔ぶれが目立っており、高市早苗前経済安全保障担当相や小泉進次郎農林水産相ら「ポスト石破」との比較を念頭に石破首相の続投を望んでいるとみられる。 

 

■「高市さん、きな臭い」 

 

「代わりになる人が誰なのか。高市さん、小泉さんという声も結構ある。高市さんだときな臭くなる。小泉さんだと新自由主義は加速する」 

 

れいわ新選組の山本太郎代表は21日の記者会見で、こう指摘し、石破首相について「経済政策はかなりイケていないが、石破さんでつなぐという所が安全策だと思う」と語った。 

 

石破首相を巡っては昨年10月の衆院選に続き、国政選挙2連敗を引き起こし、衆参両院で少数与党という状況を作り出した。今年6月の東京都議選でも敗れており、15を超える都道府県の地方組織から執行部の刷新を求める声が上がる事態となっている。 

 

ただ、党外ではリベラル派を中心に石破首相を再評価する声が高まっている。 

 

■「朝鮮人虐殺前提に話できる首相」 

 

参院選で落選した社民党の大椿裕子副党首は23日、X(旧ツイッター)に「関東大震災の朝鮮人虐殺があった前提で話ができる人が首相で良かった。国会にはなかったことにする国会議員が山ほどいる」と石破首相を持ち上げた。 

 

初当選したラサール石井氏も、首相について「答弁はメモを読まず、沖縄には追悼し、戦争は起きてはならぬと主張する。ここ最近の自民党の首相では一番まとも」とXで太鼓判を押している。 

 

■「安倍政権の闇、暴露すれば歴史に残る」 

 

立憲民主党の小沢一郎事務所は、自民内の「石破降ろし」の動きについて、「『石破総理が全部悪い、とっとと辞めろ』の大合唱。ついこの前、選んでおいてこれ」とXで牽制(けんせい)した。 

 

その上で「今や石破総理の最大の敵は野党ではなく自民党。最後に(第2次安倍政権後の)この12年半の自民党の闇の全てを暴露すれば、歴史に残る総理となるだろう」と石破首相の背中を押した。 

 

 

■「過去の総理は異常」 

 

野党共闘の強化に尽力した政治学者の山口二郎法政大教授も24日、Xで「いっそのこと、石破(首相)が好きか嫌いかで政党再編をすれば、政治はわかりやすくなる。右派、極右よりもましという一点で、石破(首相)はリベラル界隈(かいわい)で支持されている」と指摘した。 

 

安倍政権に批判的な論調で知られたお笑いタレントの村本大輔氏も24日、Xで石破首相について、「(国会答弁で)台本読まず、歴史修正せず、過去の自民党の総理で一番ちゃんとしてる」と評価し、「あの子はあいさつできて目を見て話せる、と同じぐらい普通のことで、普通のことが褒められるって過去の総理はどんなに異常だったか」と批判してみせた。 

 

■れいわ・大石氏は総辞職求める 

 

一方、異なる意見もある。れいわ新選組の大石晃子共同代表は24日、Xで「『石破総理やめないで』は無い。『よりマシな自民』など無い。石破総理は、国民のため、消費税廃止を決めて内閣総辞職すべき」と書き込んだ。(奥原慎平) 

 

 

 
 

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