( 311611 ) 2025/07/29 06:42:59 0 00 (ブルームバーグ):中国の上海で開催された同国最大級の人工知能(AI)関連イベント、世界人工知能会議(WAIC)では、ボクシングをする人型ロボットから宙返りする犬型ロボットまで、様々なロボットが会場を席巻した。
ポップコーンや飲料を提供したり、卵の殻をむいたりするなど、巨大な展示ホール内を動き回る多彩な人型ロボットの動作に来場者は熱い視線を送った。中でも注目を集めたのは、ユニツリー(宇樹科技)、UBテック・ロボティクス(深圳市優必選科技)、アジボット(上海智元新創技術)といった企業が開発したロボットだ。
多数のロボットが展示される様子は、中国がAIの重要分野で急速に台頭していることを象徴するものだ。杭州に本拠を置くユニツリーは、約6000ドル(約89万円)の入門モデルを披露。バイトダンス(字節跳動)はWAIC開幕直前、自社のロボット「Mini」がシャツをハンガーに掛ける動画を公開した。
ディープ・ロボティクス(杭州雲深処科技)米州部門の幹部エリック・ワン氏は「この技術は非常に速いスピードで進化している」と指摘。「現在の米国市場では、コストパフォーマンスと信頼性の両面で競争力のある製品は見当たらない。今後2-3年以内に現れる可能性も低い」とブルームバーグ・テレビジョンで述べた。
人型ロボットが日常生活に普及するには依然として時間がかかる見通しで、一部では10年先との試算もある。
それでも中国をはじめとする各国で進む技術革新は、産業の構図を塗り替えつつある。人型ロボットは、工場や病院、家庭など幅広い現場で役割を拡大するとみられている。シティグループは、人型ロボット市場が2050年までに7兆ドル規模に達すると予測。中国はその主導権の獲得に向け、開発と実用化を加速させている。
原題:Boxing, Backflipping Robots Rule at China’s Biggest AI Summit(抜粋)
--取材協力:Adrian Wong、Lauren Faith Lau.(c)2025 Bloomberg L.P.
TBSテレビ
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