( 313798 )  2025/08/06 05:47:53  
00

マツダ本社 

 

 マツダが5日発表した2025年4~6月期連結決算は、米国の関税政策の影響で、最終利益が421億円の赤字(前年同期は498億円の黒字)となった。4~6月期の最終赤字は、コロナ禍で販売台数が落ち込んだ20年以来、5年ぶり。コスト削減などにより、通期では黒字を見込む。 

 

 売上高は前年同期比8・8%減の1兆997億円だった。販売台数の3割程度を占める最重要市場の米国で、販売台数が2・3%減の10万台となったことが響いた。世界全体の販売台数は2・8%減の30万1000台だった。本業のもうけを示す営業利益は461億円の赤字(前年同期は503億円の黒字)。米国の関税が697億円のマイナス要因となった。 

 

(写真:読売新聞) 

 

 「未定」としていた26年3月期の業績予想も発表し、売上高は前期比2・4%減の4兆9000億円になるとした。最終利益は82・5%減の200億円とし、黒字確保を見込む。マツダは米国で販売する車のうち、約8割を日本とメキシコから輸入している。米国が日本からの輸入車にかける関税を15%に引き下げることで日米両政府が合意したことで、業績への打撃が緩和される見通しとなった。 

 

 それでも、関税は営業利益を2333億円押し下げる要因となる。トヨタ自動車と共同出資する米アラバマ州の工場の稼働率を引き上げ、コストを削減するなどして、このうち6割をカバーするという。 

 

 世界全体の販売台数は、前年と同水準の130万台とした。米国での販売減少分を、日本など他の国で埋め合わせる計画だ。 

 

 毛籠(もろ)勝弘社長は記者会見で、「(米関税は)極めて大きな負担」と述べ、取引先を含めたサプライチェーン(供給網)の維持に取り組む方針を示した。 

 

 

 
 

IMAGE