( 314168 ) 2025/08/07 07:12:41 0 00 日テレNEWS NNN
日本とアメリカで合意した相互関税。日本側の認識では、従来の関税が15%を超える品目では上乗せされないはずでした。しかしここにきて、その認識に「ズレ」があるのではと懸念されています。
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アメリカのテレビ番組で電話取材を受けた際、トランプ大統領からある発言が飛び出しました。
トランプ大統領 「私は日本から5500億ドル(日本円で約80兆円)の契約ボーナスをもらった。私たちのお金だ。私たちの好きなように投資できる」
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話していたのは、関税をめぐり、先月、日米で合意した内容についてです。アメリカへの輸出品に課される相互関税が15%になることや、日本がおよそ80兆円をアメリカに投資することでなどで合意しましたが、その投資額を“契約ボーナス”と発言したのです。
トランプ大統領 「野球選手の契約ボーナスみたいなものだ」
ただ、この発言、日本の認識とは食い違いがあります。トランプ大統領は、日本からの80兆円は我々の資金になるため、“好きなように投資できる”と発言。しかし日本側の赤沢経済再生相は、協議するため、訪問中のアメリカで次のように説明しました。
赤沢経済再生相 「大統領の発信については、承知をしています。明らかに日本にもメリットがある時に米国に投資をすると」
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日本の企業、日本経済にメリットがある上での、アメリカへの投資だとして、それがない限りは協力できないと説明。この80兆円については、あくまで投資する企業に出資や融資などをする枠だとしました。
アメリカ政治に詳しい明海大学の小谷教授は、「トランプ氏による国内の支持者向けのストーリーだ」とした上で、赤沢大臣の訪米などを通じて、「自由に使えるようなお金であるかのような発信は控えるようにしてもらわないといけない」としています。
トランプ関税発動が7日に迫る中で改めて浮き彫りになった、日米の“食い違い”。それは肝心な税率についてもあります。
日本政府の認識では、従来の関税が15%未満の品目は15%に、15%を超えるものは、上乗せされず従来のままのはずでした。しかし5日、アメリカが公表した内容では、すべての品目に対して15%関税が追加で上乗せされるとも読めるものになっているのです。
赤沢経済再生相 「米側の閣僚から聞いている説明と違う内容になっているので、その経緯をきちんと説明してもらい、それについては合意した内容を実現してもらうよう求めます」
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