( 314681 )  2025/08/09 06:17:27  
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8月に入ると、日本では夏の旅行やレジャー、帰省などで消費が増加する時期となります。

しかし、物価高による節約志向も見られます。

特に、日本の富裕層の消費動向が注目されており、「富裕層」は純金融資産が1億円以上5億円未満、5億円以上は「超富裕層」とされています。

現在、日本には約165万3000世帯の富裕層が存在し、彼らの資産は増加傾向にあります。

 

 

調査によれば、2024年の新富裕層の主な支出はオンライン通販、飲食店、バーなどであり、特に高級時計やユニクロ・GUの購入も注目されています。

これらのデータから、新富裕層は贅沢にお金を使うのではなく、自分にとって価値のあるものを見極めて消費していることが分かります。

 

 

将来的に資産を築きたい人には、「先取り貯金」が推奨されており、収入の一部をまず貯金し、その残りで生活することで、無駄遣いを防ぐ方法です。

 

 

(要約)

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y-studio/istockphoto.com 

 

8月に入り、夏の旅行やレジャー、お盆の帰省などで消費が活発になる時期です。暑さのピークを迎える中、「今年の夏は少し贅沢した」という声もあれば、「物価が高くて節約ばかり」という声も少なくありません。 

 

そんな中で注目されているのが、日本の富裕層の消費動向です。実際、どのくらいの人が富裕層にあたるのか、そして彼らはどのようなことにお金を使ったのでしょうか。 

 

この記事では、日本における富裕層の割合と、その具体的な消費行動をわかりやすく紹介します。夏の暑さが続く今、自分のお金の使い方を見直すヒントとしても役立ててみてください。 

 

※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。 

 

富裕層の定義にはいくつかの見方がありますが、野村総合研究所の発表によれば、「富裕層」とは純金融資産が1億円以上5億円未満の世帯を指します。 

 

また、5億円以上の純金融資産を保有する世帯は「超富裕層」と分類されています。 

 

純金融資産保有額別の世帯数と資産規模 

 

出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」(2025年2月13日) 

 

日本国内には、純金融資産1億円以上を保有する富裕層(超富裕層を含む)が165万3000世帯存在するとされています。 

 

●【一覧表】富裕層の世帯数と保有資産規模をチェック 

 ・超富裕層(5億円以上):11万8000世帯/135兆円 

 ・富裕層(1億円以上5億円未満):153万5000世帯/334兆円 

 ・準富裕層(5000万円以上1億円未満):403万9000世帯/333兆円 

 ・アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):576万5000世帯/282兆円 

 ・マス層(3000万円未満):4424万7000世帯/711兆円 

なお、日本の「超富裕層」や「富裕層」の資産規模や割合は増加傾向にあります。 

 

 

厚生労働省の「国民生活基礎調査」によれば、2002年の平均所得は602万円、中央値は485万円でした。 

 

一方で、2023年のデータでは平均所得が524万4000円、中央値は405万円と、いずれも大きく下がっています。 

 

過去約20年間で家計の所得水準が下がっており、経済環境の変化が家計に影響を与えていることがうかがえます。 

 

このように、日本全体の所得は伸び悩んでいるにもかかわらず、下記に示すように富裕層の資産は着実に増加しているのが現状です。 

 

純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数の推移 

 

出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」(2025年2月13日) 

 

●「富裕層」と「超富裕層」世帯が保有する資産総額の推移を確認 

 ・2015年:121万7000世帯・272兆円(+20.9%・+12.9%) 

 ・2017年:126万7000世帯・299兆円(+4.1%・+9.9%) 

 ・2019年:132万7000世帯・333兆円(+4.7%・+11.4%) 

 ・2021年:148万5000世帯・364兆円(+11.9%・+9.3%) 

 ・2023年:165万3000世帯・469兆円(+11.3%・+28.8%) 

次章では、いったい富裕層は何にお金を使っているのか、調査データをもとに確認していきましょう。 

 

ここからは、ラグジュアリーカードの調査データを参考に、新富裕層のお金の使い方について見ていきます。 

 

「2024年の新富裕層の消費動向」の調査概要は下記のとおりです。 

 

 ・調査対象期間:2024年1月1日〜2024年12月31日 

 ・調査対象:期間中のラグジュアリーカード(チタンカード、ブラックカード、ゴールドカード、ブラックダイヤモンド)会員※人数非公開 

●富裕層の主な支出カテゴリ(2024年) 

 ・1位:オンライン通販 

 ・2位:飲食店・レストラン 

 ・3位:バー・居酒屋 

オンライン通販では、おもにAmazon、メルカリ、Dellなどが利用されており、特にリモートワークや自宅充実志向が影響しているとみられます。 

 

飲食店ではUber Eatsや高級レストランなど、外食への支出も依然高い水準となりました。 

 

また、ビジネスサービスが前年比2.7倍となっており、INVOY、マネーフォワードなど、効率化・経費管理にお金をかける傾向が強まっています。 

 

●ロレックスの取扱高が前年比531%増! 若年層がけん引 

カテゴリー別の取扱高の前年比伸び率で第3位となったのは、「宝飾店・時計・銀製品」。中でも時計ブランド「ロレックス」は、2024年の取扱高が前年比約531%と驚異的な伸びを記録しました。 

 

特筆すべきはその購入層で、ロレックス購入者の約4割が35歳以下という結果に。若年層の間でも「自分への投資」として高級時計を選ぶ傾向が高まっていることが分かります。 

 

●ユニクロ・GUでも前年比215%の増加 

一方で、意外ともいえるブランドにも注目が集まっています。2024年のユニクロ・GUの取扱高は前年比約215%増。ラグジュアリーカード会員を対象にしたライフスタイル調査でも、「よく身に着ける洋服ブランド」としてユニクロが42.1%と最多票を集めました。 

 

「高級品=ステータス」だけではなく、「自分に合ったスタイルを選ぶ」姿勢が、今の新富裕層に共通して見られる傾向といえるでしょう。 

 

 

新富裕層の消費動向では、単に「贅沢にお金を使っている」わけではなく、自分にとって価値あるモノやサービスを見極めて使うという意識が強く感じられます。 

 

これから資産を増やしたいと考えている方も、まずはお金の使い方を見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。 

 

そんな方にぜひ取り入れていただきたいのが、「先取り貯金」という方法です。これは、給料が入ったらまず一定額を貯金に回し、残ったお金で生活をするというシンプルな考え方です。自然と生活費の見直しにもつながり、「気づけば使いすぎていた…」ということを防ぐことができます。 

 

最初は無理のない金額から始めて、慣れてきたら少しずつ増やしていくのがポイントです。コツコツと積み重ねることで、将来に備えた資産が着実に形成され、「富裕層」に一歩近づく道が見えてくるかもしれません。 

 

 ・厚生労働省「国民生活基礎調査2002年」 

 ・厚生労働省「国民生活基礎調査2023年」 

 ・株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」 

 ・Black Card 1株式会社「【ラグジュアリーカード|新富裕層の消費動向調査】円安・物価高を超えた消費パワー、12月には過去最高の取扱高を更新! (PRTIMES)」 

 

横野 会由子 

 

 

 
 

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