( 314876 )  2025/08/10 04:35:42  
00

元自民党衆院議員の金子恵美氏は、日本テレビの番組で石破首相の戦後80年メッセージについて慎重な見解を示し、正式な談話を発表することに反対しました。

金子氏は、発信すること自体が重みを持ち、一部のメッセージが誤解を招く可能性を指摘しました。

一方、同じくゲストの安部敏樹氏は、「出さないことこそ意味が分からない」と主張し、歴史を検証することの重要性を強調しました。

両者の間で意見が対立しました。

(要約)

( 314878 )  2025/08/10 04:35:42  
00

金子恵美氏(2023年6月撮影) 

 

 元自民党衆院議員の金子恵美氏は9日、日本テレビ系「サタデーLIVE ニュースジグザグ」(土曜午前11時55分)に生出演。 

 

 石破茂首相が発出に意欲をみせる戦後80年のメッセージについて「談話であろうが見解であろうが、メッセージを出すこと自体が意味を持つことになってしまう」として、発表に反対する見解を示した。 

 

 石破首相は4日の衆院予算委員会で、立憲民主党の野田佳彦代表から、戦後80年に合わせ何らかのメッセージを出すよう求められた際「形式はともかくとして、風化を避けるため、戦争を2度と起こさないための発出は、私は必要と思っている」と明言。「50年談話、60年談話、70年談話を見てきたし、関わったこともあるが、そこにおける積み重ねは大事にしたい」とした上で「その上で何を言わねばならないのか、ディテールに至るまで(過去の談話を)読んで判断したい」とも語った。これに対し、野田氏は「これこそ、総理の真骨頂だったのではないですか? ある意味、いちばんやりたかったことじゃないですか? 自民党内政局的にはいろいろあるでしょうが、続投するんだったら本人がやり遂げたいと思うことはやり遂げるべきだと思います!」と、背中を押すように指摘した。 

 

 番組ではこの日、石破首相が80年談話を出すべきか、出すべきでないか、というテーマで専門家をまじえて出演者が討論。金子氏は、石破首相が閣議決定が必要な正式な「談話」の発表は見送るとの報道があることを念頭に置いてか「今回は閣議決定をへないということで、少しライトな見解にしたいのかもしれませんが、受け止める側は、重みはいっしょ。言葉が一人歩きすることの影響をどうお考えなのか」と指摘した。「形式はともかく発出すべきとおっしゃっているんですが、出すことに強いこだわりをお持ちのようですが、出すことに意義があるみたいなことでは、80年という区切りの節目の総理のお立場での表明としては、そう簡単な単純なことではない。そこに不安を覚えている」と慎重な理由について語った。 

 

 

 

 安倍晋三元首相が発表した「70年談話」に触れ、「(過去の談話と)決定的に違うのは、未来、次の世代への言及があったこと。結びの前文の部分が、いちばん安倍さんの思いが強かったのではないか」とした上で「そこで『謝罪外交』はいったん打ち止めとしているのに、もう1度過去に戻すというのは、だれ得なのか。諸外国を利することはあるかもしれないが、次の世代の日本人には何も得ではない」と私見を述べた。 

 

 これに対し、ともにゲスト出演した「リディラバ」代表の安部敏樹氏は「出すべき」として「むしろ、出さないことがどういうことなのか聞いてみたい」と、金子氏とは反対の見解を示した。「これまで50年、60年、70年と出してきているものを、80年には出さないという、あえて(談話でなく)メッセージを出すことの意味が正直分からないという感じ」と述べた。 

 

 「ある程度、歴史は常に検証にさらされていくべきだし、特に80年というのは、90年になった時に、戦争の経験者の方がご存命か分からないという形で見ていくと、記録ではなく記憶も含めて戦争のことをしっかり覚えていく、見直していくという時、必ず節目のタイミングで国家としてそれを議論していく場があった方がいいのではないかと思っています」と述べた。 

 

 

 
 

IMAGE