( 316838 ) 2025/08/17 05:28:46 0 00 道路交通の安全にするための自転車の違反に対する「青切符」導入が返って事故を増やす?プロとして自転車を使う現役ウーバー配達員が解説します 提供=筆者
2026年4月1日から「自転車の青切符(交通反則通告制度)」が施行される。具体的な反則金額は、スマホを使用するなど「ながら運転」は1万2000円。信号無視は6000円。歩道通行や逆走は6000円。一時不停止は5000円。傘差し、イヤホンで音楽、無灯火は5000円。二人乗りや並んでの走行は3000円……。
これらの反則金の中で、特に注目を集めているのが「歩道通行」への反則金だ。ネットには「車が恐いから歩道を走ってる」「子どもを乗せたお母さんや高齢者も車道を走れと?」といった不安と不満の声で溢れている。
今回の青切符導入によって「これまで歩道を走っていた自転車」が車道を走り始める……。私は車道に新規参入してくる自転車によって事故が増えるだろうと考える。このまま青切符を導入するだけなら、「歩道を歩く人」と「車道を走る車」の双方にとっても危険が増えかねないのだ。
ウーバー配達員として遭遇した実例から「青切符導入が道路交通に及ぼす混乱」について考えてみた。
私はウーバー配達員として7300回。出前館配達員として300回。あわせて7600回の配達を、すべて自転車(ママチャリ)で行ってきた。配達員として街を走っている際、私は自転車の危険運転を目撃しない日がない。
ある日、私は四角いバッグを背負いながら、国道2号線の車道を走行していた。私から見て左側、歩道には40代くらいの女性が電動自転車で走っていた。その女性は、後方を確認しないまま急に、車道側に飛び出してきた。慌ててブレーキを握ったので衝突することはなかったが、正直かなりヒヤッとさせられた。
こういった自転車の「車道への飛び出し」は、デリバリー配達員として働いている際、かなりの頻度で遭遇する。危険運転をすることばかりが取り上げられるデリバリー配達員だが、実は、危険運転に遭遇する機会が少なくないのだ。
あくまで私個人の体感値としては、後方確認のないまま車道へ飛び出してくる割合は属性によってかなり偏りがあると感じている。原因はわからないが、日ごろから車を運転している者なら、合流地点での確認作業は身体に染み込んでいるはず……。もしかしたら車道へ急に飛び出す人は、車の運転にあまり馴染みがない人なのかもしれない。
車道に飛び出す危険さえ認識できていない人は、より“安全”な歩道にも突入してくるはずだ。言うまでもなく、歩道を歩く人の危険は増す。
ここで問題なのは、危険運転をした本人がそのまま現場から立ち去ってしまうことだ。危険運転について反省する機会が与えられない以上、同じような危険運転を繰り返し、その度に周りが迷惑を受けることになる。最悪の場合は大事故につながるかもしれない。
【詳しくは…!】自転車「歩道通行に反則金」で事故が激増する!? ウーバー配達員が警鐘を鳴らす「青切符導入」の“大きすぎる代償”【反則行為と反則金の一覧表付き】
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佐藤大輝
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