( 317008 )  2025/08/18 03:49:36  
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三原じゅん子大臣 

 

 何かと話題が尽きない三原じゅん子・内閣府特命担当大臣(60)。2010年7月の参院選で初当選し、現在3期目。昨年10月に発足した石破政権で初入閣し、こども政策や少子化対策、若者活用などを担っているが、少子化は進むばかりで、その役目を果たしていないとの声がもっぱらで……。 

 

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 こども家庭庁の予算は7兆3270億円。巨額の予算を投じれば、少子化は改善され、子供を育てやすい社会が到来するのか──。その答えは「NO」だというのがSNSで多数を占める意見である。 

 

 こども家庭庁が誕生したのは2022年6月。それにしても、これほど国民に評判の悪い省庁も珍しい。担当記者が言う。 

 

「こども家庭庁の主な役割は少子化対策と子育て支援です。ところが、成果を出しているとは思えません。厚生労働省が2月27日に発表した2024年の出生数は72万988人で9年連続の減少です。さらに児童虐待のニュースが報じられない日はなく、件数も高止まりが指摘されています」 

 

 さらには、10億円を投じて開発された“児童虐待判定AI”の導入が見送られるなど、庁の存在意義を問われるような“不祥事”も発覚。 

 

 Xでは「こども家庭庁の存在意義が粗大ゴミレベル」、「7兆円の無駄遣いをやめろ」といった声が上がっている。 

 

 最近でも、この莫大(ばくだい)な予算について、7月16日に三原大臣がXで公開した内容が波紋を呼んでいた。 

 

「こども家庭庁予算ファクト」と題された二つのポストには、7兆円もの予算の使い道を示したグラフのほか、「各省庁の予算総額に占める委託費の割合」なる表が添付されていた。「『公金中抜き』とのご批判が多いのですが実際には1番少ない庁」との説明付きなのだが、これがあたかも平然と中抜きが行われているかのように見受けられ、批判が殺到したのである。 

 

 実際のところ、表は外部委託比率を示したものであり、“中抜き”には当たらないわけだが、こども家庭庁に厳しい視線が向けられる中で誤解を生むことになったのである。 

 

 

 そんな三原大臣は、通常国会最終盤の6月21日、参議院で開かれた土曜審議でも、国民からの信頼を失いかねない行動に及んでいた(以下、「週刊新潮」2025年7月3日号をもとに加筆・修正しました)。 

 

 参院選で与党が過半数を割り込んだことを受けて、野党各党が11月1日廃止を目指すことで合意した、ガソリン税の暫定税率。 

 

 第217通常国会の閉会を目前に控えた6月21日には、この法案を巡って質疑が続けられていた。 

 

「暫定税率は現在、ガソリン1リットルあたり25.1円が上乗せされています。法案は、これを7月1日から廃止するというもので、立憲民主や国民民主など野党7党が11日に共同で提出していました。衆議院では20日の本会議で法案が可決され、続いて参議院でも審議入り。21日の財政金融委員会(財金委)で質疑が行われたのです」(全国紙デスク) 

 

 与党が過半数を占めていた参院では、仮に本会議の採決に至っても法案成立の見込みはなかった。それでも、 

 

「不測の事態に備え、自民党はこの日、所属の参院議員に『禁足』を指示していました」(同) 

 

 禁足とは「一定の場所から外へ出るのを禁じる」との意味だが、国会用語では審議や採決などに備え、各党が所属議員に対し、国会の周辺で待機させる措置を指すものである。 

 

 会期末の土曜日に似つかわしくない緊張感が漂っていた同日、「週刊新潮」は国会周辺で三原大臣の姿をキャッチした。行方を追うと、三原大臣が向かった先は、永田町から直線距離で5キロほど離れた高層ビルの立ち並ぶ西新宿であった。 

 

 目的地は、美容外科業界の最大手「SBCメディカルグループ」が運営する「湘南美容クリニック」。13時少し前に到着すると、スタッフの出迎えを受け、そのまま院内へ。こちらで3時間余りを過ごした後、事務所の関係者らしき男性が運転する横浜ナンバーのワンボックスカーで立ち去っていった。 

 

 その頃、肝心の国会では激しい攻防が繰り広げられていたわけだが、三原大臣は「禁足」などどこ吹く風、一人プライベートタイムを満喫していたのである。 

 

 政治ジャーナリストの青山和弘氏が言う。 

 

「禁足が出されたからといって“国会周辺から全く離れてはいけない”というわけではありません。ただし外出するにしても、すぐ戻れるようにしておくのが原則です。例えば、連絡が取りづらくなる映画館やプールなどに行くことは認められません」 

 

 映画館やプールと同じく、美容クリニックでの施術中に30分で永田町へ舞い戻れるはずがない。大臣の身でありながら無断外出を“うまくやった”などとほくそ笑んでいるのならば、まったくの了見違い。加えて、大臣自身がそもそも参院財金委の委員でもあるのだから、何をか言わんやである。 

 

デイリー新潮編集部 

 

新潮社 

 

 

 
 

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