( 317508 ) 2025/08/20 03:41:56 0 00 富士山さえぎる樹木伐採 中国人の男に執行猶予付き有罪判決 「非常に軽い」被害者憤り
山梨県の河口湖でホテルを経営していた中国人の男が、他人の敷地の樹木23本を無断で伐採した事件で、甲府地方裁判所は18日、執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。被害を受けた会社の関係者は、番組の取材に対し軽い判決だと怒りをあらわにしています。
報道陣の問いかけに答えることなく、足早に車に乗りこむ男。黒のスーツにマスクを着けて法廷に現れたのは、中国国籍の秋山雅治こと、郭亜川被告(53)です。
2020年、山梨県の河口湖にある「雲ノ上富士ホテル」をオープンした郭被告。“富士山を一望できるロケーション”にするため、隣接する他人の敷地の樹木23本を無断で伐採したり、除草剤で枯らしたりしたとして器物損壊の罪で起訴されました。
被害を受けた会社の関係者 「枝を切られて除草剤を入れられた。中身はスカスカで強風でいつ倒れるか分からない」
枯れた樹木は倒れる危険があるため、被害を受けた会社は、伐採を余儀なくされました。当時、被害を受けた会社が、樹木を伐採したのかどうか、郭被告を問い詰めると。
郭被告 「なぜ謝る必要があるのかが分かりません。私はただ礼儀を尽くすためにあいさつに来ただけです」 「(Q.相手の木を切っちゃいけないわけですよね)あなたが言っている件を私は知りません。いかなる質問にも答えられません」
事件への関与については語ろうとしなかった郭被告。
しかし、裁判では一転、起訴内容を認めました。
郭被告(先月8日・初公判) 「すべての責任は私にある。一時的な衝動で判断を間違えてしまった。二度と日本の法律に違反しないと誓います」
検察側は「大胆かつ悪質な犯行」として「懲役1年」を求刑。被告側は「罰金刑または執行猶予付きの判決」を求めていました。
そして迎えた18日の判決。
甲府地裁(18日) 「被害会社との間で伐採の交渉を開始したものの、思うように進まなかったことで犯行を決意しているが、動機や経緯にくむべき事情があるとは言えない。むしろ身勝手な犯行で厳しい非難に値する」
裁判所は「動機にくむべき事情はない」と指摘した一方で、郭被告が事実を認め、反省の態度を見せているなどとして、「懲役1年、執行猶予3年」の有罪判決を言い渡しました。
“執行猶予付きの判決”が下されたことについて、被害を受けた会社は…。
被害を受けた会社の関係者 「罰金刑で済まなかったので、そこの点は良かったかなと思うんですけど、非常に軽い判決となってしまったなという印象です。“木を切り得”“やったもん勝ち”に結果的にはなったんじゃないかな。国外退去させられないというところですかね。普通に生活もこの先できるでしょうし」
入管法では、外国人が1年を超える実刑判決を受けた場合、国外へ強制退去となりますが、執行猶予者は除かれます。
被害を受けた会社の関係者 「郭被告が悪いのであって、すべての外国人がとは思っていないんですけど、日本の法律は簡単に破って、守らなくていいというような意識が根底にあるんだろうなと思っています」
「雲ノ上富士ホテル」は現在、郭被告とは別の人物が経営していますが、ホテルの土地は、18日時点で郭被告が所有しています。
ずらりと並んだ、テーブルと椅子。今年に入り、ホテル側が伐採した樹木のそばに新設したテラス席です。
被害を受けた会社の関係者 「宿泊客が大挙してそこにいらっしゃるので、写真を撮ったり過ごされていますから、こちらの私生活が丸見えの状態でいますので、プライバシーという部分では全くないような状況で、泣き寝入りをするしかないのかなという思いでいます」
法廷では、大きく頷きながら判決を聞いていた郭被告。
番組の取材に、郭被告の弁護士は「特にコメントはない。控訴は予定していない」と答えています。
(「グッド!モーニング」2025年8月19日放送分より)
テレビ朝日
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