( 317918 ) 2025/08/21 06:25:51 0 00 読売新聞
西九州新幹線の武雄温泉駅(佐賀県武雄市)から九州新幹線までの「未整備区間」を巡り、佐賀県の山口祥義知事と長崎県の大石賢吾知事、JR九州の古宮洋二社長が19日、佐賀県庁で会談し、通常の新幹線と同じ「フル規格」の新幹線整備には、佐賀県の費用負担の軽減が前提との認識で一致した。政府・与党の具体策が問われることになるが、地元負担の割合は法令で定められているため、今後の展開はなお不透明だ。
3者会談は昨年5月以来で今回が2回目。約1時間の協議後、記者団の取材に応じた山口知事は「西九州(新幹線)には特殊事情がある。少なくとも(費用負担が)定価というわけにはいかない」と述べた。
未整備区間は当初、在来線の活用を前提に関係機関が合意し、政府が新幹線と在来線を直通運行できる「フリーゲージトレイン」(FGT)の開発を進めたが、技術的な問題で断念。フル規格での整備に方針を一転させた。佐賀県の試算で同県の負担は1400億円以上となり、山口知事は「大変高価だ」と話した。
大石知事は「国がFGTの断念の経緯を踏まえ、解決策を出すよう働きかけていきたい」と話した。古宮社長も「(関係機関の合意は)FGTで止まっており、他の新幹線とは違うところがある」とし、「財源は3者で国に働きかけていくのがいい」などと語った。3者による意見交換は今後も継続していくことで一致した。
新幹線の整備を巡っては、北陸新幹線の延伸でも地元負担の軽減を求める声が出ている。
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