( 317983 ) 2025/08/21 07:35:54 0 00 KNB北日本放送
きのう夕方、北アルプスの薬師峠キャンプ場で登山者のテントと食料がツキノワグマに持ち去られる被害がありました。
キャンプ場の利用者が撮影した映像には、テントの脇でクマが食べ物をあさる姿が映っていました。
管理する県はきょうから当面の間キャンプ場を閉鎖しました。
テントのそばで何かを食べるクマ。
きのう午後5時前、薬師峠キャンプ場で撮影された映像です。
動じることなく、悠々と食べているようにも見えます。
別の映像では、スプレーでクマを撃退する様子も映っていました。
「今度あっち行ったね」
突然の出没に一気に緊張感に包まれました。
「ちょっと今対応検討中で電波も無いですし、日没も近いのでテント移動希望する方はテント撤収してください」
「(クマは)いったん薮の中に戻るんですけど、別の薮からまた違うクマが出てきて人のいないテントのエサを食べてるような状態。その繰り返し」
県自然保護課などによりますと、きのう午後4時45分ごろ、子グマとみられるツキノワグマ1頭が登山者のテントをあさり、テント内にあった菓子や飲み物のほか、別のテントのそばにあったコメなどを持ち去ったということです。
現場は、富山市にある標高2294メートルの薬師峠キャンプ場=通称・太郎平キャンプ場です。
当時、キャンプ場には登山者およそ50人がいましたが駆け付けた山岳警備隊員がスプレーを噴射するなどしてクマを追い払い、けが人はいませんでした。
その後も、周辺でクマの目撃が相次ぎました。
出没を受け、キャンプ場で宿泊を予定していた人たちは太郎平小屋や薬師岳山荘に避難しました。
「いま19時6分ですね。みなさんこれから(テントの)設営をし、食事をするという状況です。みなさんまだまだこれから設営を進めている方が多いですね。かなりの密度です」
太郎平小屋ではおよそ40人の登山者が、屋外のテント場で一夜を過ごしました。
そしてきょう、薬師峠キャンプ場を管理する県は、当面の間キャンプ場を閉鎖すると発表しました。
「びっくりした、ええ~!」 「草食べてるんやね」
きょう午前8時半ごろには、薬師岳山荘周辺の登山道わきで再びクマ1頭が目撃されました。
キャンプ場からおよそ6キロ離れた折立登山口ではきょう、足早に下山する登山者の姿がみられました。
登山者 「人に慣れている。これだけ登山客いるのに逃げない。怖いですよ、こっちに来たらどうしようかと思った」
一方、立山室堂では今月14日「みくりが池」でクマが泳ぐ姿も目撃されています。
夏山シーズンで室堂周辺や各キャンプ場には多くの登山者や観光客が訪れていることから、県や警察は、クマに近寄らないこと、食べ物やゴミは持ち帰ること、鈴などで自分の存在を知らせることなどを呼びかけています。
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